瓔珞(えいらく)43話 寵愛と嫉妬 目次 [ あらすじ ] [ 感想 ] [ 関連記事 ] あらすじ 「皇后様。どうして魏瓔珞(ぎえいらく)の入宮をお認めになったのですか?今に騒ぎを起こしますよ?」 珍児(ちんじ)は嫻皇后(かんこうごう)に尋ねました。 「面白いからよ。純貴妃(じゅんきひ)が調子に乗っているからちょうどいい競争相手ね。」 嫻皇后(かんこうごう)は言いました。 「皇后様。魏貴人を使って純貴妃(じゅんきひ)を抑え込むつもりですか?」 珍児(ちんじ)は言いました。 「私には味方がいない。純貴妃(じゅんきひ)を抑えられるかどうかはあの者次第よ。私は関わるつもりはないわ。魏瓔珞(ぎえいらく)を恐れるべきは純貴妃(じゅんきひ)よ。」 嫻皇后(かんこうごう)が言うと珍児(ちんじ)は納得しました。 嫻皇后(かんこうごう)は魏瓔珞(ぎえいらく)を延禧宮(えんききゅう)に住まわせることに決めました。 鍾粋宮(しょうすいきゅう)。 純貴妃(じゅんきひ)は愉妃(ゆひ)と囲碁で遊んでいました。侍女の玉壺(ぎょくこ)は皇太后が瓔珞(えいらく)を貴人にしたことに不満を漏らしました。純貴妃(じゅんきひ)は「皇太后様に失礼よ」と玉壺(ぎょくこ)に釘を刺しました。純貴妃(じゅんきひ)は富察皇后に仕えた侍女で皇太后が瑞祥を呼び起こして自分を立ててくれた魏瓔珞(ぎえいらく)を遇するのは当然だと言いました。愉妃(ゆひ)は瓔珞(えいらく)の出自が卑しいので心配は無用だと言いました。 「うふふ。あなたと、あの者は親しくなかった?」 「女官のくせにあれこれ指示してうっとしかったけど皇后様の侍女ゆえ無視できなかったのです。」 「それが本心なの?」 「当然です。女官という烙印は一生消せません。純貴妃(じゅんきひ)様があの者を排除なさりたいなら私に妙案があります。」 愉妃(ゆひ)は帰りました。 玉壺(ぎょくこ)は愉妃(ゆひ)の息子、第五皇子の命の恩人である瓔珞(えいらく)を悪く言ったのは本心からか疑問に思いました。 「愉妃(ゆひ)は信用できないわ。でも人の心は信じる。愉妃(ゆひ)が虐げられていた頃を魏瓔珞(ぎえいらく)は知り尽くしている。愉妃(ゆひ)がよい印象を抱くと思う?出世した高官が貧しかった頃の友に会いたいと思うかしら?勢いづいている時に過去を知る物が現れると針に刺さ