瓔珞(えいらく)最終回70話 来世への誓い 目次 [ あらすじ ] [ 感想 ] [ 関連記事 ] あらすじ 乾隆帝暗殺に失敗した和親王弘昼(こうちゅう)と嫻皇后(かんこうごう)。嫻皇后(かんこうごう)は騒乱の最中少しでも私の心配をしてくれたのかと皇帝に尋ねました。皇太后は皇后に下がって休むように言いました。珍児(ちんじ)も皇后に休んで欲しいと頼みました。 「私をご覧ください。髪は乱れ化粧は落ちてしまっています。赤く腫れたこの手は火の中に飛び込んだ証拠です。やけどを負って傷跡が残ろうと少しも痛くありません!夫を救うためだからです。あなたと生死を共にするつもりでした。この女(瓔珞)こそが謀反人なのです!陛下はご自分をお守りになるべきなのに侍衛(しえい)全員にこの女を守らせました。この女は陛下のために何もしませんでした。陛下を愛していません。愛するのは己のためだけ。何度も陛下を利用して来ました。陛下を愛さぬ者を大切になさるなんて!あなたは愚か者よ!違う。愚かなのは私。私は最も愚かで間抜けよ。」 嫻皇后(かんこうごう)は皇帝に訴えました。 瓔珞(えいらく)はあまりの痛々しさに目を伏せました。 弘昼(こうちゅう)は皇后に同情しました。 「皇后を連れて行け。」 乾隆帝は命じました。 「近寄るな!」 嫻皇后(かんこうごう)は懐刀を抜きました。 「何をするつもり?」 皇太后は驚きました。 「正気を失ったか。」 乾隆帝はつぶやきました。 「富察容音は陛下よりも自由を愛し、高貴妃(こうきひ)は高家を優先しました。純妃(じゅんひ)の心に陛下はおらず他の妃嬪(ひひん)たちは富に群がっているだけ!紫禁城で唯一私だけが陛下を想っているのよ!」 嫻皇后(かんこうごう)は叫びました。 「杭州の軍を手紙ひとつで動かしたくせに心を尽くしているだと?」 乾隆帝は言いました。 「杭州の軍だけではないわ。同行している江南の役人も私の手の者たちです。お父さまの死で権勢の大切さを実感し年月をかけて皇族や大臣や役人の秘密を調べさせました。不正を働き法を犯した者たちは皆私を恐れて従うほかなかったのです。陛下が崩御なさった後は私が第二の孝荘文皇后(こうそんぶんこうごう)になるつもりでした。」 嫻皇后(かんこうごう)は言いました。 「あなたは大逆罪に値するわ。後宮は政治に