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瓔珞(えいらく)69話 あらすじと感想 船上の争乱 和親王弘昼と嫻皇后の謀反は失敗しなぜか袁春望は...中国ドラ

瓔珞(えいらく)69話 船上の争乱

瓔珞(えいらく)69話 のあらすじと感想

目次

あらすじ

乾隆帝は嫻皇后(かんこうごう)や弘昼(こうちゅう)、永琪(えいき)たちを連れて南巡の旅に出かけました。重臣たちは皇后に目通りを願いました。袁春望(えんしゅんぼう)は揚州の川辺に戯劇の舞台を設け二人の妓女を皇族する船に乗せたと皇后に言いました。皇后は妓楼のおなごを同船させたことを不快に思いました。

船の中では踊り子たちが宴会の席で舞を披露しました。舞子の一人は皇帝に視線を送りました。瓔珞(えいらく)と舒妃(じょひ)と慶妃(けいひ)も宴に参加していました。嫻皇后(かんこうごう)は乾隆帝にこたびの南巡で税を免じて民を慰めたことを褒めましたが臣下が妓女を連れて来たことに苦言を呈しました。皇后は低俗の舞踏をやめて和声署(わせいしょ)に歌わせてはどうかと進言しました。乾隆帝は皇后の小言を我慢してやり過ごしました。慶妃(けいひ)は皇后を諫めようとした舒妃(じょひ)を止めました。皇后は瓔珞(えいらく)にも同調するように求めました。

瓔珞(えいらく)は踊り子の一人を紫禁城のおなごとは趣が異なる美女で気に入った褒めました。

「絶景と美酒に美女が加わればそれに勝るものはない。そなたも目の付け所が高い。」

乾隆帝は瓔珞(えいらく)に言いました。

嫻皇后(かんこうごう)は不満を示しました。

「皇后様。食色は性なりと昔から申します。美を好まない者はおりません。私はおなごではなく男に生まれとうございました。脇に美女を仕えさせます。」

瓔珞(えいらく)は優雅に扇をあおいで言いました。

「そなたはおなごだ。あきらめろ。」

乾隆帝は言いました。

舒妃(じょひ)は瓔珞(えいらく)を支持するため愛想笑いを浮かべました。

「そうでしょうか。美女が無理なら美男子の太監を仕えさせましょう。眼福を得られます。陛下。ちょうど適任の者がおります。養心殿の徳勝はいかがでしょう。陛下。徳勝をくださいませ。」

瓔珞(えいらく)は言いました。

徳勝はドキリとしました。

李玉(りぎょく)は咳き込んだ振りをしました。

「令貴妃(れいきひ)様。ご冗談はおやめください。」

徳勝は辞退しました。

「令貴妃(れいきひ)。よく気が利く徳勝を陛下は手放しません。おあきらめなさいませ。私に仕える太監にも美男子がいるゆえ今度連れて参りましょう。」

舒妃(じょひ)は言いました。

「私の宮にいる物は不揃いな者ばかりですがよろしければ私も見繕って差し上げましょう。」

慶妃(けいひ)も言いました。

「お二方に感謝します。見た目だけでなく話もうまくて面白い者がいいわ。」

瓔珞(えいらく)は大げさに言いました。

嫻皇后(かんこうごう)は眉を顰めました。

「その辺にしておけ。もう下がれ。和声署の者を。先ほどの話を御史(ぎょし)に聞かれたら朕が責められる。」

乾隆帝は皇后を気遣いました。

「陛下のおっしゃる通りです。広間の裏にいる御史(ぎょし)にまで聞かれたら陛下が諫められましょう。令貴妃(れいきひ)もお言葉にはお気をつけて。」

舒妃(じょひ)はその場を和らげました。

「宮に美男子の太監を置くことの何が悪いのでしょうか。もうすぐ美女の都、杭州に到着します。陛下は私の目を塞ぐおつもりですか。杭州には天をも響かせる美声の見る目麗しい妓女がいるそうです。私も銀子を払ってでも見て見たいわ。」

瓔珞(えいらく)は言いました。

「朕ですら諦めたのだ。そなたにも不可能だ。朕のしたことが御史(ぎょし)に記録されれば朕は後世の笑い者になろう。そなたと違い朕は誇り高い。」

乾隆帝は言いました。

嫻皇后(かんこうごう)は気分が悪いといって退席しました。

妃嬪(ひひん)たちは立って皇后を見送りました。

珍珠(ちんじゅ)は葉天士が見つかったと瓔珞(えいらく)に報告しました。

それを聞いていた乾隆帝は頷きました。

別室。

和親王弘昼(こうちゅう)は嫻皇后(かんこうごう)に乾隆帝暗殺の決断を迫りました。

「第十二皇子のためです。信じてください。私は味方です。」

弘昼(こうちゅう)は言いました。

「あなたはずっと私のそばにいてくれたわ。情も心も通い合っているあなたを信じるわ。あなたの計画に従うから心配しないで。」

嫻皇后(かんこうごう)は言いました。


一人になった嫻皇后(かんこうごう)は密書をしたためると小さな筒の中に入れて笛を吹きました。すぐに白い伝書鳩が飛来しました。皇后は鳩に密書を託しました。


船の一角。

「皇后様は密計を立てているわ。」

珍児(ちんじ)は袁春望(えんしゅんぼう)に相談しました。

「皇后様は策に秀でておいでだ。病であっても頭は切れる。」

袁春望(えんしゅんぼう)は珍児(ちんじ)の手を握って言いました。

「計画の変更は?」

「安心しろ。和親王に任せてある。」

永琪(えいき)の部屋。

葉天士は愉妃(ゆひ)の息子で第五皇子の永琪(えいき)を診察しました。

寝台に寝ている永琪(えいき)は曇りの日は脚に力が入らず杖が手放せないと言いました。

「葉先生。私の脚は治りますか?」

「もちろんです。経絡が断絶していれば感覚が無いはずです。しかし・・・陛下。骨を断ち腐った肉を除いて再生を待つので危険な方法です。経絡が断絶する危険と想像を絶する痛みが伴います。」

葉天士は乾隆帝に説明しました。

永琪(えいき)は施術をして欲しいと頼みました。

瓔珞(えいらく)は永琪(えいき)に痛みに耐えられるかよく考えるよう諭しました。

永琪(えいき)は歩けるならどんな痛みでも耐えられると言いました。

「瓔珞(えいらく)。葉天士を信じろ。永璂(えいき)のこともだ。」

乾隆帝は瓔珞(えいらく)の手を握りました。


廊下。

瓔珞(えいらく)は永琪(えいき)の手術が失敗すればどうするのだと心配していました。

乾隆帝は永琪(えいき)は自分の子なので一生杖を使うくらいなら死にたいと思うはずだと言いました。

瓔珞(えいらく)は一生杖をついても命があるだけマシだと言いました。

「永琪(えいき)はそなたとは違う。静かにしている時ほど心の中は迷い揺れ動いている。瓔珞(えいらく)。永璂(えいき)はもう大人だ。自分で決めさせてやれ。よいな?」

乾隆帝は瓔珞(えいらく)の手を握りました。

李玉(りぎょく)が現れ杭州に逆賊が出たと報告しました。

瓔珞(えいらく)は永琪(えいき)は自分が面倒を見るので乾隆帝に対応に行くように促しました。


永琪(えいき)の部屋。

葉天士はギザギザのノコギリを手にしていました。

「葉侍医。始めてください。」

永琪(えいき)は頼みました。

「第五皇子様。この施術には激しい痛みを伴います。耐える自信がなければどうかお考え直しください。」

「我慢できないのは令貴妃(れいきひ)です。ゆえに部屋を出て行かれました。葉侍医。正直に言ってください。この施術が成功する可能性は?」

「・・・八割です。実は四割です。」

「失敗すればどうなりますか?」

「第五皇子。爆発による怪我は骨を断ち再生しなければなりません。虫が腐った肉を食うのを見て恐怖で死ぬ者もいます。麻酔が切れると激痛が怒り成功しても思わぬ症状が現れます。関節の変形、骨疽、骨の壊死などが考えられますがどうなるかはわかりません。」

「もしもの時は父上に遺言を頼みます。ご期待に沿えずに申し訳ないと。令貴妃(れいきひ)義母上にもお伝えください。」

「令貴妃(れいきひ)様は外にいます。」

「第十五皇子たちを手放したが私を大切に育ててくれました。私の生母が彼女に頼んだからです。令貴妃(れいきひ)は母との約束をしっかり守ってくれました。恩情に感謝していると伝えてください。ご恩は一生忘れないと。十五弟にも伝えてください。皇子に作った弓は私の寝台の下にあると。」

「王子様。」

「葉先生。頼みます。」

永琪(えいき)は目を閉じました。

夜の広間。

弘昼(こうちゅう)は乾隆帝と囲碁を打ちながら話していました。弘昼(こうちゅう)は蘇州と杭州に逆賊がいるので杭州を離れるべきだと皇帝に進言しました。

乾隆帝は南巡の日程を変えれば悪い噂が立つので三班の侍衛(しえい)が交替で警備にあたり川岸に守軍営と善撲営がいれば十分だと言いました。

弘昼(こうちゅう)は第五皇子の治療に立ち会わないのか尋ねました。

乾隆帝はそれどころではないと言いました。


永琪(えいき)の部屋。

永琪(えいき)はあまりの痛さにもがき苦しみました。

「この虫が壊死した肉を食います。動かないでください。」

葉天士は虫を永琪(えいき)の肉体に放ちました。

太監の一人が殺気を見せました。

「永琪(えいき)。葉天士。どういうことなの?」

瓔珞(えいらく)がたまらず部屋に入って来ました。

「違います。」

「あれは何なの?本当に治療に使う物なの?」

「これは治療に使う虫ではありません!」

「珍珠(ちんじゅ)!人を呼んで!」

瓔珞(えいらく)は永琪(えいき)の首もとに入ろうとしていた虫を捕まえました。

船上の広間。

「陛下!皇太后様の船が燃えています!」

徳勝が血相を変えて駆け付けました。


皇太后の船。

「母を見捨てては帝王の道にもとる。」

乾隆帝は火の中に飛び込みました。

弘昼(こうちゅう)はほくそ笑みました。


川の中から刀を持った刺客が大勢現れ侍衛(しえい)と太監たちを襲いました。


「逆賊から船を守れ!」

弘昼(こうちゅう)は部下に命令しました。


怪しい太監は嫻皇后(かんこうごう)に弘昼(こうちゅう)が用意した船で逃げるように言いました。

嫻皇后(かんこうごう)は断りました。

怪しい太監は侍衛(しえい)たちに命令を下しました。


袁春望(えんしゅんぼう)は刺客が護衛を襲う様子を傍観していました。


皇太后の部屋。

嫻皇后(かんこうごう)は弘昼(こうちゅう)に皇太后と陛下を助けるように言いました。

弘昼(こうちゅう)は部下に命令しました。

「皇后。今更あきらめるのですか?兄上が不在なら私が指揮をとらねばなりません!大勢を見極めて船にいる者たちの命を守りましょう!」

弘昼(こうちゅう)は皇后に言いました。

嫻皇后(かんこうごう)が火の中に飛び込もうとすると弘昼(こうちゅう)は皇后を殴って気絶させました。

弘昼(こうちゅう)は袁春望(えんしゅんぼう)に皇后を味方の兵士がいる部屋に連れて行くように命じました。


「逆賊が船に放火し反乱を起こした。一人残らず殺せ!」

弘昼(こうちゅう)は自分の部下に命じました。

侍衛(しえい)たちは白い服を着た刺客たちを殺しはじめました。

「第五皇子の船には誰もいません。騒動に紛れて逃げたのかもしれません。」

怪しい太監は弘昼(こうちゅう)に報告しました。

弘昼(こうちゅう)は船の中をくまなく調べるよう命じました。

侍衛(しえい)が現れ杭州の府知から連絡があったと報告しました。

翌日の広間。

嫻皇后(かんこうごう)は珍児(ちんじ)と袁春望(えんしゅんぼう)に守られていました。

「これで満足なの?」

嫻皇后(かんこうごう)は疲れた様子で言いました。

「皇后様。和親王様をお恨みなさいますな。」

袁春望(えんしゅんぼう)は言いました。

弘昼(こうちゅう)が現れました。

疲れ果てていた徳勝は何とかして起き上がりました。

弘昼(こうちゅう)は船を平定したが皇帝と皇太后の姿はまだ見つからないと報告しました。

徳勝は泣きました。

煤だらけの舒妃(じょひ)と慶妃(けいひ)が現れました。二人は寝台の中にずっと隠れていました。

「皇后様。私はこの船で生涯を終えると思っていました。こんなことになるなら紫禁城に残っていました。」

舒妃(じょひ)は泣きました。

瓔珞(えいらく)と永琪(えいき)と李玉(りぎょく)の姿も見当たりませんでした。

舒妃(じょひ)は川に沈んだのではないかと心配しました。

しばらくして杭州府知の劉真(りゅうしん)が駆け付け皇后に挨拶しました。

「和親王。まことに陛下と皇太后様が崩御なされたのか?」

劉真は尋ねました。

弘昼(こうちゅう)は陛下が皇太后の部屋の中に飛び込み焼け焦げた梁が落ちて死んだと言いました。

劉真は泣きました。

弘昼(こうちゅう)は警備が不十分だった自分は万死に値すると嘆きました。

「和親王様。嘆いているばかりではいけません。臣下が新たな皇帝の来臨を待っております。いまこそ玉座に立って号令してください。」

袁春望(えんしゅんぼう)は言いました。

弘昼(こうちゅう)は玉座の下に立ちました。

嫻皇后(かんこうごう)は恨めしそうに弘昼(こうちゅう)を見つめました。

すると、階段が後ろに下がり、中から乾隆帝と皇太后が現れました。

弘昼(こうちゅう)は目を丸くして驚きました。

皆は皇帝と皇太后に挨拶しました。

「陛下。皇太后様。お二人が遭難されたと聞いて卒倒しそうになりました。天の庇護と皇太后様のご幸運によりご無事で何よりです。」

舒妃(じょひ)は言いました。

「皇太后。ご無事ですか?」

慶妃(けいひ)は尋ねました。

「無事よ。」

皇太后は落ち着いた様子で答えました。

「陛下もご無事ですか?」

嫻皇后(かんこうごう)は尋ねました。

「母上。お座りください。」

乾隆帝は皇太后を椅子に案内しました。

弘昼(こうちゅう)は危険な目に遭わせたことを謝罪しました。

乾隆帝は船には富察傅恒(フチャふこう)が作った抜け道があり安全に隠れることができると説明しました。

弘昼(こうちゅう)は自分は傅恒(ふこう)の足元にも及ばないと言いました。

劉真は改めて皇帝を褒めたたえました。

「よくやった。善撲営や守軍より来るのが早いぞ。」

乾隆帝は劉真を褒めました。

「護軍は川岸を守っているため一番早くに駆け付けるべきよ。駐屯地からは遠くて炎が見えなかったのね。でも船と並走する騎兵たちは船上の異変を見ても報告しなかったの?」

皇太后は弘昼(こうちゅう)を見て言いました。

乾隆帝は罪人を呼びました。男は川岸と船の連絡を取り持つ係で四刻ごとに交代し、最初に異変を察知したときに報告せずに逃げ出したのでした。

「逆賊と通じていたのね!」

皇太后は怒りました。

男は違うと言いました。

乾隆帝は連絡係が連絡するなと命令されていたと言いました。

弘昼(こうちゅう)は兵士を買収した犯人は必ず見つけると釈明しました。

乾隆帝は母上なら黒幕の正体がわかっているが信じたくないのではと言いました。

「弘昼(こうちゅう)。あなたが企んだのね?」

皇太后は指さしました。

弘昼(こうちゅう)は誤解だと必死で釈明しました。

乾隆帝は白状しないなら逆賊に吐かせると言いました。

「兄上。傅恒(ふこう)とともに策を練り私を罠にはめましたね?」

弘昼(こうちゅう)は言いました。

「お前は南巡の目的はおなご選びと吹聴し火事に紛れて朕を暗殺しようとした。享楽にふける皇帝など死んで当然だという風に。朕を守れなかったお前は新帝を擁立するつもりだった。ドルゴンと同じだ。」

乾隆帝は言いました。

「陛下。お考えすぎではありませんか。新帝ですと?」

弘昼(こうちゅう)は笑いました。

「皇后。どう思う?」

乾隆帝は尋ねました。

「陛下。私は和親王が起こしたこととは無関係です。」

嫻皇后(かんこうごう)は言いました。

「騒動に紛れて和親王は令貴妃(れいきひ)と第五皇子の暗殺を企てた。慶妃(けいひ)と舒妃(じょひ)は侍衛(しえい)にすら守られずに隠れていたがそなたには避難用の船が用意されていた。もしかして、その新帝とは第十二皇子では?」

乾隆帝は言いました。

「陛下。船が用意されても私は火事からも襲撃からも逃げませんでした。私を疑うのですか?劉真大人。陛下をお助けするよう文を届けたのは誰ですか?」

皇后は言いました。

劉真は皇后から援軍要請があったので参上したと答えました。

嫻皇后(かんこうごう)は和親王からの誘惑を断ったと釈明しました。

「陛下。私はこれ以上皇后様をかばいきれません。陛下に申し上げます。皇后様と和親王様は不義内通しています。お二人は南巡を利用し陛下と皇太后様の殺害を企てました。そして第十二皇子を新帝に立てるつもりでした。皇后様は私を籠絡するた女官の珍児(ちんじ)を娶らせました。陛下。珍児(ちんじ)は私を外部と連絡を取らせないために妻になったのです。」

袁春望(えんしゅんぼう)は土下座して言いました。

珍児(ちんじ)は首を横に振りました。

「陛下。嘘です。嘘です。信じてはなりません。」

珍児(ちんじ)は訴えました。

「陛下。皇后様と和親王の不貞の証拠を持っています。陛下。和親王の身体をお調べください。」

袁春望(えんしゅんぼう)は言いました。

乾隆帝は侍衛(しえい)に調べるよう命じました。

和親王の服の中から皇后の玉佩(ぎょくはい)が出て来ました。

「裏切ったわね!」

嫻皇后(かんこうごう)は珍児(ちんじ)の頬を叩きました。


過去。

袁春望(えんしゅんぼう)が珍児(ちんじ)に「あなたの後押しが必要だ。皇后様の宝箱からある物を取り出して欲しい。」と言う場面。


「皇后様。謀ったのは袁春望(えんしゅんぼう)です。皇后様と第十二皇子様のためと私を欺いたのです。陛下。盗んだのは私ですが皇后様は何も知りません。企んでいるなら府知に知らせる必要がありましょうか?」

珍児(ちんじ)は泣きました。

「逃げ道を作ったのでしょう?企てが失敗した時のためにすべてを和親王になすりつけるために。皇后様もいかさま好きなんですね。」

舒妃(じょひ)は言いました。

「弘暦(こうれき)。私は皇后を慕っているが私と皇后は関係無い。兄上の命を守るため危険を冒した皇后を疑うべきではない。」

弘昼(こうちゅう)は言いました。

「陛下。他の者はどうか知りませんが長年共に暮らした陛下を私が害するはずがありません。」

嫻皇后(かんこうごう)は言いました。

「玉佩(ぎょくはい)は珍児(ちんじ)が盗んんだ。策は和親王と袁春望(えんしゅんぼう)が立てた。皇后様だけが何も知らぬとでも?」

舒妃(じょひ)は言いました。

「陛下。私の身分を考えると皇后様の指図なしに殺されようとも私めは何もできません!」

袁春望(えんしゅんぼう)は皇后に罪をなすり付けました。

令貴妃(れいきひ)魏瓔珞(ぎえいらく)が現れました。

袁春望(えんしゅんぼう)は一瞬目を丸くしました。瓔珞(えいらく)が横を通り過ぎると袁春望(えんしゅんぼう)の口角が僅かに上りました。

李玉(りぎょく)は陛下の命令で令貴妃(れいきひ)と永琪(えいき)を逃がし無事だったと説明しました。

「皇后。あなたはどうして笑うの?」

皇太后は言いました。

「愛新覚羅(アイシンギョロ)弘暦(こうれき)を夫として愛し、そして敬い生涯を捧げるつもりでした。和親王が永璂(えいき)を擁立しようとしても私はあなたを裏切らなかった。策を知りながら黙っていたのは私だけがあなたを理解していると知らしめたかったのです。だから和親王の想いを無視して陛下のご歓心を買おうとしました。それなのに陛下は何をしてくださいましたか?権力や地位にこだわり悪事を働きもしましたが陛下にだけは忠実でした。私を恨んでも構いませんが、疑うことだけは赦せません!」

嫻皇后(かんこうごう)は言いました。

「そのことについては後で話そう。皇后は部屋に戻れ。」

乾隆帝は言いました。

「お答えください。火事の混乱の中で私の身を案じましたか?少しでも。」

嫻皇后(かんこうごう)は言いました。

感想

瓔珞(えいらく)69話の感想です。和親王弘昼(こうちゅう)は嫻皇后(かんこうごう)を愛するあまり異母兄の乾隆帝の暗殺を試みて失敗しました。嫻皇后(かんこうごう)は弘昼(こうちゅう)を犠牲にして自らの乾隆帝への愛を証明しようとしたのです。しかし袁春望(えんしゅんぼう)は皇后が弘昼(こうちゅう)と密通していると罠にはめました。

前々から私は袁春望(えんしゅんぼう)の皇后に対する様子がおかしいなとは思っていたのですが・・・その秘密は最終回までお預けになりそうですね。もしやと思うのですが、そのまさかでしょうか!?

富察傅恒(フチャふこう)はドラマの本筋からはすっかり離れてしまっていますが、乾隆帝に謀反の兆しを報告していたようですね。傅恒(ふこう)が同行すれば弘昼(こうちゅう)は皇帝に手出しできないし、傅恒(ふこう)はベトナムかどこかに討伐に行ったことになってます。

まだ謎なのは永琪(えいき)についていた変な虫です。一体何だったのかさっぱりわかりませんし、虫がすり替えられたという話も意味がわかりませんね。

あと1回で瓔珞(えいらく)も最終回です。

続きがすごく気になります。

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