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瓔珞(えいらく)32話 あらすじと感想 舞に散りて 中国ドラマ

瓔珞(えいらく)32話 舞に散りて

瓔珞(えいらく)32話 のあらすじと感想

目次

あらすじ

夜になり高貴妃(こうきひ)は万紫千紅の練習の様子を乾隆帝に披露しようとしました。嫻妃(かんひ)も皇帝について行きました。芝蘭(しらん)は奴隷たちに演目をはじめるよう命じました。男たちは熱い鉄を木の棒を使って激しくまき散らしました。すると辺りに火花が飛び散り明るくなりました。

「炉光天地を照らし火花が紫煙を散らせば月夜を輝かせ歌曲寒河を動かす。まさに李白が秋浦の歌で詠んだ情景のようですわ。」

嫻妃(かんひ)は詩を引用しました。

「秋浦は有名な銅の産地だ。通りがかった李白が見た火花が散る光景は秋夜の精錬だった。しかしこの万紫千紅はそれを上回る。」

乾隆帝は言いました。

徳勝は「さすが高貴妃(こうきひ)様です!」と浮かれながら李玉(りぎょく)に言いました。

「後宮で生き抜く妃嬪(ひひん)様は誰もが一筋縄ではいかぬ。お前もしかと学ぶのだぞ。」

李玉(りぎょく)は徳勝に言いました。

高貴妃(こうきひ)は本番では舞台で舞姫が踊りを披露すると皇帝に言いました。

乾隆帝は誕辰では皆が驚くだろうと言いました。

高貴妃(こうきひ)が前に出ると、嫻妃(かんひ)はほくそ笑みました。

突然、火の粉が前に飛びました。

高貴妃(こうきひ)は悲鳴を上げました。

高貴妃(こうきひ)を守ろうとした乾隆帝は嫻妃(かんひ)に庇われました。

火の粉をばら撒いていた男は不敵な笑みを浮かべ、さらに火の粉を飛ばしました。

高貴妃(こうきひ)と嫻妃(かんひ)の衣に穴が開いていました。

男はその様子を見て出て行きました。


通路。

袁春望(えんしゅんぼう)は荷車で荷物を運んでいました。

海蘭察(ハイランチャ)は荷車を止めさせました。

「索倫(ソロン)侍衛(しえい)。糞尿ですよ。」

袁春望(えんしゅんぼう)は言いました。

海蘭察(ハイランチャ)は開けるよう命じました。

海蘭察(ハイランチャ)の部下たちが蓋を開けると侍衛(しえい)たちは鼻を押さえました。


永巷。

瓔珞(えいらく)は夜になっても肥桶を洗っていました。そこに侍衛(しえい)たちが現れ辺りを調べました。

海蘭察(ハイランチャ)は刺客が潜んでいると瓔珞(えいらく)に言いました。

侍衛(しえい)たちは何もなかったと報告しました。

「お邪魔した。」

海蘭察(ハイランチャ)は瓔珞(えいらく)におじぎをして行きました。


儲秀宮(ちょしゅうきゅう)。

高貴妃(こうきひ)は背中に大やけどを負っていました。

乾隆帝は高貴妃(こうきひ)の痛々しい声を聞きながら別の部屋で治療を見守っていました。

葉天士は「貴妃様が痕が残るなら治療をするなと仰せです」と皇帝に報告しました。

「愚かな。朕が命じるゆえ薬を塗るのだ。押さえろ。死んでもよいと申すのか?早くやれ。」

乾隆帝は寝室に行くと侍医たちに命じました。

「貴妃様。やけどは放っておくと命にかかわります。」

葉天士は高貴妃(こうきひ)に言いました。

「早く治療せよ」

乾隆帝は葉天士に命じました。

「陛下。たいへんです。異臭がします。溶けた鉄に金汁(糞尿の汁)が入っています。」

葉天士は言いました。


永巷。

「瓔珞(えいらく)。正直に言え。貴妃を害した芸人を守る気か?」

袁春望(えんしゅんぼう)は瓔珞(えいらく)に尋ねました。

「私には関係のないことです。」

瓔珞(えいらく)は言いました。

「なるほど。皇后様を遠ざかって無関心を装っているのは迷惑をかけないためなのだな。儲秀宮(ちょしゅうきゅう)に牛乳を届けて痛めつけられたのも私怨があったとお前に疑いをかけるためだろ。長春宮が疑われないよう盾になるつもりか。」

袁春望(えんしゅんぼう)は言いました。

「黙って。あなたには関係無い。」

瓔珞(えいらく)は咳をしながら言いました。

「芸人を助けたのは皇后様の仇を討つためだけでなく死んだ芸人の無念を晴らすためだったのだな。」

袁春望(えんしゅんぼう)は言いました。

「やめて。」

瓔珞(えいらく)は気を失いました。

「瓔珞(えいらく)!」

袁春望(えんしゅんぼう)は瓔珞(えいらく)を抱き支えました。


承乾宮。

珍児(ちんじ)は嫻妃(かんひ)の傷の手当をしていました。

嫻妃(かんひ)は珍児(ちんじ)に泣き止むよう言いました。

部屋に乾隆帝が見舞に来ました。

嫻妃(かんひ)は軽傷の自分のことより貴妃が心配だと言いました。

乾隆帝は高貴妃(こうきひ)は重症で、兵法にもあるように感染症を生じさせる金汁が混ざっていたと言いました。

「傷を見せよ。」

「驚かれるかと。」

「見せてくれ。」

乾隆帝は言いました。

嫻妃(かんひ)はただれた肩を見せました。

乾隆帝は痛みに声を上げない嫻妃(かんひ)に心を動かされました。

嫻妃(かんひ)は皇帝さえご無事ならいいと言いました。

「淑慎(しゅくしん)。」

「陛下。名前を呼ばれたのは何年ぶりかしら。」

「ずっと、冷遇してきた。だたそなたは身を挺して朕を守ってくれた。だが朕なら十分身を守れる。そなたの命を捨てる必要はないのだぞ。」

乾隆帝は言いました。

「ええ。陛下ならご自分で身を守れますがあの時は必死だったのです。これからは呉言いつけを守りご心配をおかけしないようにします。」

嫻妃(かんひ)は乾隆帝の胸に頭をもたげました。


別の日。

高貴妃(こうきひ)は薬を塗ろうとする葉天士を突き飛ばしました。

高貴妃(こうきひ)は塩水で消毒して膿が出来てからいっこうによくならないと怒っていました。

「貴人様。半年休養なされば完全に治ります。ただ溶けた鉄でただれた傷口から金汁が入り手の施しようがございません。」

葉天士は土下座しました。

高貴妃(こうきひ)は叫ぶと寝床にあおむけになりました。

「葉先生!お助け下さい!」

芝蘭(しらん)は葉天士の袖を掴んで揺さぶりました。

「貴妃様は傷が裂け脈も弱く熱もある。もうお手上げです。」

葉天士は帰ろうとしました。

芝蘭(しらん)は必死で葉天士を引き止めました。

葉天士は高貴妃(こうきひ)はもう手の施しようがなく華陀(かだ)でも治療できないと言いました。

「もってひと月、長くて十日だ。」

葉天士は芝蘭(しらん)に言うと帰りました。

芝蘭(しらん)も慌てて出かけて行きました。

残った女官たちは我が身を案じました。


嫻妃(かんひ)が高貴妃(こうきひ)の見舞に現れました。嫻妃(かんひ)は女官や太監たちに下がるよう命じました。

嫻妃(かんひ)は高貴妃(こうきひ)の口に煎じ薬を飲ませました。

「どうしてあなたが!」

高貴妃(こうきひ)は目を開いて飛び起きました。

「そんなに驚かなくても。私に会いたくないですか?」

「芝蘭(しらん)!芝蘭(しらん)はどこ!?」

「傷口が治らないうちは安静にして心を落ち着けてください。」

「輝発那拉(ホイファナラ)淑慎(しゅくしん)。心配は無用よ。必ずよくなって仕返ししてやるわ!」

「よくなる?」

「当然よ。」

「ご自分の状態をわかっているの?誰も本当の事など言えるはずもないわね。ふふっ。貴妃様の御美しさは誰もが注目する。貴妃様の髪が一本落ちただけでも皆は心を痛めるのに。今では背中がただれてしまった。治ったところで醜い傷が残るでしょう。貴妃様。背中にかかったのは熱い鉄ですよ。」

嫻妃(かんひ)が言うと、高貴妃(こうきひ)は激高しました。

嫻妃(かんひ)は自分を殴ろうとする高貴妃(こうきひ)の腕を掴んで寝台から引きずり降ろし鏡の前に姿を映し出しました。

「高寧馨(こうねいけい)。よく見なさい。後宮一と言われた美貌も今や見る影もない。その美しい顔で睨みを利かせてたわね。これからは醜い痕が残る身で陛下にお仕えなさい。あなたがすがるものは高家の義理と陛下の哀れみだけ。紫禁城中から蔑まれて嘲笑されるわ。」

「まさか、お前の仕業?」

「私だけではないわ。貴妃様を恨む者は多い。ある者が演目を利用して貴妃様を害しようとした。ただその者は慈悲深いことに顔を狙わず命も奪わなかった。当然私も手を貸すわ。美しい花には糞が混ざった土が必要ね。だから溶けた鉄に糞の汁を混ぜたのよ。国色天香である牡丹に潤いを与えるためにね。」

「卑劣な!殺してやる!」

「高寧馨(こうねいけい)。私への仕打ちを忘れたの?私を踏みにじるのは構わない。だけど怡親王を利用して父を陥れ家門を没落させた。あの時から待ち続けて来たのよ。復讐のためにね。承乾宮に密書が届いた時に機会が来たと思った。」

嫻妃(かんひ)はかつて弟を助けるために品を売ろうとして高貴妃(こうきひ)に妨害されたことを言いました。

「私が陛下に告げてもいいの?」

「ふふっ。私には陛下をお救いしたという功があるのよ。黙っていれば陛下はあなたを哀れむ。でも言えば陛下はあなたのことはもう信じない。疑うなら試してみれば?ふっ。でも・・・残された時はもう少ない。」

「おのれ。これほどまでとはね。」

「高寧馨(こうねいけい)。牡丹が泥に散る時を楽しみにしているわ。」

嫻妃(かんひ)は高貴妃(こうきひ)を見下して去りました。


芝蘭(しらん)が戻ると高貴妃(こうきひ)が床に倒れていました。

奴婢たちは既に逃げ出していなくなっていました。

「私に勢いがるときは皆は媚びへつらったのに。今は?もうダメと思ったら一人、また一人と離れて行くわ。納蘭(ナーラン)純雪(じゅんせつ)も姿を見せなくなった。」

高貴妃(こうきひ)は悔しがりました。

芝蘭(しらん)はまずは休養が大切だと言いました。

「葉天士は治らぬと言ったのでは?」

「葉天士など・・・張院判(ちょういんはん)と太医院がおります。ご心配には及びません。」

「・・・・・・。嫻妃(かんひ)が言ったことは正しいわ。治ったとしても身体には醜い痕が残る。そして私を見る度に陛下はこう思う。体中に傷跡のあるおなごと。陛下に疎まれるくらいなら、皆に罵られてやる。芝蘭(しらん)。これから湯あみをして着替えるわよ。」

高貴妃(こうきひ)は身なりを整えました。

「まだやるべきことが残っている・・・・。考えていたの。どうやって嫻妃(かんひ)を八つ裂きにしてやるか。でも今となってはもう手遅れだわ。嫻妃(かんひ)のために時間を無駄にできない。芝蘭(しらん)。陛下をお呼びして。」

高貴妃(こうきひ)は言いました。


芝蘭(しらん)は乾隆帝に来訪を願いました。

乾隆帝は高貴妃(こうきひ)に会いに行きました。

「養生もせず何をしておる。」

乾隆帝は尋ねました。

高貴妃(こうきひ)は死ぬ前に舞をしたいと言いました。

「朕が治るといったら治るのだ。」

乾隆帝は言いました。

しかし高貴妃(こうきひ)は一度だけ頼みを聞いてほしいと言いました。

高貴妃(こうきひ)は皇帝の目の前で舞を披露しました。

乾隆帝は微動だにせず高貴妃(こうきひ)を目で追いました。

次第に高貴妃(こうきひ)の背中の衣が血で赤くなってきました。

芝蘭(しらん)は涙を流しながらその様子を見守っていました。

李玉(りぎょく)は心を堅くしてなるべく動かさないようにしていました。

「やめよ。寧馨(ねいけい)。やめるのだ。」

乾隆帝が言うと、高貴妃(こうきひ)は倒れ込みました。

「陛下。陛下は優しいのに私を愛してくださらない。私があまりに傲慢で愚かだからですか?」

「決してそのよなことはない。そなたは傲慢で愚か者を装っていただけだ。」

「その通りです。私の父は鄂爾泰(オルタイ)派で要職に就いています。陛下は父と私に心を開けぬはずです。ゆえに陛下は私を遠ざけ警戒していました。いつも冷たくなさっていました。もし私が愚か者を演じなければ構ってくださらなかったはず。」

「寧馨(こうねいけい)よ。そなたを疎んじたことはない。」

「高家にとて私は駒なのです。陛下から見ても私は高家の道具。時が経ち、自分が何者であるかもわからなくなりました。」

「寧馨(こうねいけい)。養生せよ。嫌なことは忘れよ。」

「もう手遅れです陛下。これ以上時を無駄にできません。人の将に死なんとするその言や善し。最後に一つお願いがあります。」

「必ず刺客は見つける。」

「そのようなことは重要ではありません。陛下。存じております陛下。陛下はこの世の主であるゆえ私も求めませんでした。私は夢をみておりました。皇后になったら継母を追い出し実母を墓に入れる。そして皆に母を弔わせる。過ちを認めさせると。でも結局は夢のままです。陛下にお願いいたします。どうか母の葬儀をお許しください。そうすれば母の霊も迷わずに済みます。」

高貴妃(こうきひ)は土下座しました。

乾隆帝は赦しました。


高貴妃(こうきひ)の兄、高恒(こうこう)が貴妃に会いに来まいた。

太監は帰るように言いました。


芝蘭(しらん)は泣いて高貴妃(こうきひ)にやめるように言いました。

「芝蘭(しらん)。手を貸してくれる?私の最期の演目を披露するわ。」


「無念や。この梨の木で。楊玉環(ようぎょくかん)は果てるなり。私、楊玉環(ようぎょくかん)が陛下の恩情に感謝します。もう二度とお会いすることはないでしょう。」

高貴妃(こうきひ)は赤い服で着飾って踊りました。


芝蘭(しらん)は叫びました。


高恒が部屋に入ると高貴妃(こうきひ)は首を括って亡くなっていました。


夜になり、乾隆帝のもとにも高貴妃(こうきひ)の訃報が届きました。


「命令だ。高貴妃(こうきひ)は名門に生まれた。皇后を補佐し孝行心厚く温恭たる。ゆえに皇貴妃に冊封する。葬儀は工部、礼部、内務府ですすめよ。」

乾隆帝は命じました。

太監は目を潤ませて部屋から出て行きました。

李玉(りぎょく)は何も言いませんでした。

乾隆帝は筆を手に持ちました。

墨が一滴、紙の上に落ちました。

乾隆帝は李玉(りぎょく)を下がらせました。

乾隆帝は筆を置いて悲しみました。


承乾宮。

嫻妃(かんひ)は燭台の芯を鋏で切り落としました。灯りがひとつ消え、最後に一つだけ灯火が輝いていました。既に四つの灯火が消えていました。


辛者庫(しんじゃこ)。

「もう心配するな。陛下は調査を命じたが芸人たちが認めるとは思わぬ。皇太后の誕辰のために用意した演目だぞ。血が流れてはまずい。だから首謀者がわからぬまま事件は終わり芸人たちも解放される。人の心配ばかりするな。自分の事も大事にして養生しろ。食え。」

袁春望(えんしゅんぼう)は瓔珞(えいらく)の背をさすると粥をすすめました。袁春望(えんしゅんぼう)は粥をすくって冷ますと瓔珞(えいらく)に食べさせてあげました。

「言っておく。この粥、ひと勺ごとの恩を忘れるな。私はしつこいぞ。」

袁春望(えんしゅんぼう)は軽く言いました。

「管事(かんじ)になっても見返りを期待するの?」

「管事(かんじ)?この辛者庫(しんじゃこ)だけでも八人はいる。満足すると思うか?」

「兄さん。野心家なのね。」

「おい瓔珞(えいらく)。何て言った。」

「あ?この粥は熱いわね。」

「ごまかすな。さっき私を何と呼んだ!」

感想

瓔珞(えいらく)32話の感想です。何と、高貴妃(こうきひ)が自害してしまいました!瓔珞(えいらく)も酷い女性ですね。お妃の身体を傷つけるとは。嫻妃(かんひ)はさらに汚物を傷口にヌルという悪いことをしでかしました。

ほんと、敵だけでなく主人公も酷いことをしでかすドラマです。

袁春望(えんしゅんぼう)もおかしな人ですねぇ。高貴妃(こうきひ)に雇われたやくざ者とはいえ、流民の前で人を殺めたら大混乱になるでしょう。

瓔珞(えいらく)も袁春望(えんしゅんぼう)も残虐な人です。

主人公も極悪人というドラマは珍しい!

瓔珞(えいらく)が後宮に入った目的はもう達成されたのではないでしょうか!?それなのにどうして宮中に留まっているのか理解できません。姉の件の復讐も皇后様の件の復讐もすべて達成したんじゃないですかね。

それでもまだドラマの半分しか来てませんから、瓔珞(えいらく)が戦う理由が他にあるというのでしょうか!?

おっかないドラマですが、もうちょっと見続けてみたいと思います。

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