瓔珞(えいらく)15話 胸に刺した匕首
目次
あらすじ
皇宮では皇帝と皇后が切り分けた肉を臣下が食べる儀式が行われました。瓔珞(えいらく)は怡親王に肉を献上しました。乾隆帝が命じると呉書来は部下に重臣たちの肉を味見させました。呉書来(ごしょらい)は怡親王の肉に問題があることを見つけました。
乾隆帝は怡親王に福分け肉の由来を尋ねました。怡親王は太祖が狩りの時に水から茹でた獲物の肉を切り分け遷都してからも建国の苦労を忘れないために抻丁宮(こんねいきゅう)で儀式が行われていると答えました。
乾隆帝は怡親王の肉に塩が入っていることを「祖先と神に対する冒涜だ」と言って怒りました。乾隆帝は怡親王を乾清門から罷免し宗人府(そうしんぶ)に送るよう命じました。怡親王は塩を持って来てないと訴えましたが部屋から追い出されました。その後、乾隆帝は重臣たちに外の侍衛(しえい)の肉も調べるよう命じました。
呉書来は部下たちに侍衛(しえい)が持っている肉を調べるよう命じ、不届き者はいなかったと皇帝に報告しました。
乾隆帝は儀式を続けるよう命じました。
皇后の傍にいた魏瓔珞(ぎえいらく)は傅恒(ふこう)が渡した塩を持っていなかったことを訝しく思いました。
儀式が終わりました。
富察傅恒(フチャふこう)は瓔珞(えいらく)に会いました。瓔珞(えいらく)は「知らずに塩を渡してしまい、若様がご無事でよかったです」と嘘をつきました。傅恒(ふこう)は瓔珞(えいらく)が怡親王を瓔珞(えいらく)が告発したと疑いました。瓔珞(えいらく)はそれを認めて身分が低いおなごでも虐げられても誇りは捨てないと強く言いました。傅恒(ふこう)は命知らずな瓔珞(えいらく)に怒りを覚えました。
傅恒(ふこう)はなぜ自分に塩を渡したのか瓔珞(えいらく)に尋ねました。
「塩を捨てたならおわかりでは?」
瓔珞(えいらく)は言いました。
傅恒(ふこう)は祖先を忘れぬために塩を捨てたと言いました。
瓔珞(えいらく)は傅恒(ふこう)のことを「おなごを辱めた偽善者だ」と言いました。
「私ではんと言ったら信じるか?」
傅恒(ふこう)は言いました。
「信じません。」
瓔珞(えいらく)は言いました。
「天に誓う。私は関係ない。殺しても構わぬ。真実はひとつだ。あなたの姉、阿満(あまん)を殺したのは私ではない。この匕首(ひしゅ)で私を殺すがよい。」
傅恒(ふこう)は自分の小刀を瓔珞(えいらく)に渡しました。
瓔珞(えいらく)は傅恒(ふこう)の胸に刀を突きたてました。
「瓔珞(えいらく)。もう一度言う。私は道義にもとる行いをしたことはない。」
傅恒(ふこう)の胸から血が流れました。
瓔珞(えいらく)は刀を捨てると走り去りました。
長春宮。
「私は大罪を犯してしまった。後宮を追われるわ。」
瓔珞(えいらく)は姉に向かって敵を殺せなかったことに赦しを請いました。
明玉(めいぎょく)が瓔珞(えいらく)を呼び出しました。
富察皇后(ふちゃこうごう)は瓔珞(えいらく)を呼びました。
瓔珞(えいらく)は怡親王に復讐した自分を処罰するように言いました。
皇后は怒っていましたが、傅恒(ふこう)のことは知らないようでした。
「皇帝陛下は密かにお喜びでは?塩を使う大臣はこれまでもおりました。怡親王の処罰は他への見せしめになります。だから宗人府(そうしんぶ)に送られたのです。」
瓔珞(えいらく)は言いました。
富察皇后(ふちゃこうごう)は瓔珞(えいらく)に「寛容」という字を100回書いて反省するように命じ、怡親王を陥れたことは爾晴(じせい)と明玉(めいぎょく)の四人の秘密にするよう言いました。
皇后は瓔珞(えいらく)に傅恒(ふこう)のところに人参を届けるように命じました。
傅恒(ふこう)の部屋。
傅恒(ふこう)は海蘭察(ハイランチャ)に訓練中に怪我をしたと嘘をつきました。
瓔珞(えいらく)はっ部屋に人参を置いて帰ろうとしました。
海蘭察(ハイランチャ)は二人に気を利かせて部屋から出て行きました。
「私が潔白であることはいずれ明らかになる。阿満(あまん)を殺してないし、あなたのことは傷つけない。阿満(あまん)の事件は大きな騒ぎとなり後宮を出たあとも続いていた。話は聞いていたが阿満(あまん)とは面識が無い。」
傅恒(ふこう)は言いましたが、瓔珞(えいらく)は信じませんでした。
瓔珞(えいらく)はなぜ阿満(あまん)が傅恒(ふこう)の玉佩(ぎょくはい)を持っていたのか尋ねました。
「私が犯人ならとっくに皇后にあなたを告発している。復讐のために笑顔を向けていたのに・・・あまりに無情すぎないか。最初から悪意を感じていた。でも雪球を抱くあなたを見て私は己を欺いた。瓔珞(えいらく)。あなたの笑顔は本物だと信じたかった。」
傅恒(ふこう)は本当に知らないと答えました。
「傷つけたのなら謝ります。」
瓔珞(えいらく)は言いました。
「謝るなら態度で示してくれ。薬湯が冷めるぞ。」
傅恒(ふこう)は言いました。
瓔珞(えいらく)は皇后から貰った棗が入った薬を差し出しました。
傅恒(ふこう)は飲ませて欲しいと甘えました。
瓔珞(えいらく)は傅恒(ふこう)に薬を飲ませてあげました。
傅恒(ふこう)は瓔珞(えいらく)の手に触れ、深く差さなかったのは「私への情か」と尋ねました。
そこに海蘭察(ハイランチャ)が戻って来たので瓔珞(えいらく)は部屋から出て行きました。
承乾宮。
第四皇子永珹(えいせい)は薬を飲むのを嫌がっていました。
嫻妃(かんひ)は子どもに罪は無いと言って皇子に優しくしました。
そこに嘉貴人(かきじん)が戻って来て皇子を奪いました。
嘉貴人(かきじん)は皇子が痩せた理由を嫻妃(かんひ)のせいにしました。
嫻妃(かんひ)は嘉貴人(かきじん)と皇子を気遣い二人きりにさせてあげました。
夜になり嘉貴人(かきじん)は帰りました。侍女は嫻妃(かんひ)を悪者にする嘉嬪(かひん)を憎みました。嫻妃(かんひ)は子どもに罪はないのでしっかり世話をするように言いました。
嫻妃(かんひ)は「お利口でいたらお母上にもお父上にも会えるわよ」と永珹(えいせい)に言いました。永珹(えいせい)は食事を食べました。
別の日。
永珹(えいせい)が熱を出しました。嘉貴人(かきじん)は嫻妃(かんひ)を責めました。そこに乾隆帝が来て侍医を呼ぶよう命じました。
嘉貴人(かきじん)は乾隆帝に息子を取り戻したいと言って泣きました。部屋には涙を拭う振りをする高貴妃(こうきひ)もいました。高貴妃(こうきひ)は嫻妃(かんひ)が親子を引き離したと責め、永珹(えいせい)を引き取りたいと言いました。そこに純妃(じゅんひ)が医者の張院判を連れて部屋に入って来ました。
張院判は永珹(えいせい)を診察すると、冷えが原因なので薬を飲めば治ると言いました。
乾隆帝は嫻妃(かんひ)に意見を求めました。嫻妃(かんひ)は治るのであれば皇帝陛下に異論はないと答えました。
純妃(じゅんひ)は嘉貴人(かきじん)が騒いで嫻妃(かんひ)のせいにしていると指摘しました。嫻妃(かんひ)は気にしていないと答えました。高貴妃(こうきひ)と嘉貴人(かきじん)は怒りました。
「冷えの病ですか。冬でもないのに変ですね。窓は締め切られ布団も敷かれています。冷えはどこから来たのでしょうか。」
純妃(じゅんひ)は言いました。
張院判は厚着で汗をかくことで体が冷えれば不調をきたすと答えました。
純妃(じゅんひ)は食事内容について尋ねました。侍女は鶏肉の羹(あつもの)だと答えました。張院判は体が弱っているときは粥がよいと言いました。侍女たちは粥を持って来ても皇子が嫌うので乳母が魚の汁を取って嫻妃(かんひ)に内緒で飲ませたと答えました。
乾隆帝は乳母を捕らえて尋問するよう命じると、乳母は嘉貴人(かきじん)に命じられてやったと白状しました。
嘉貴人(かきじん)は「我が子を傷つけるはずありません」と釈明しましたが、皆は嘉嬪(かひん)が嘘をついていると思いました。
純妃(じゅんひ)は嘉貴人(かきじん)が永珹(えいせい)を富と権力を手に入れる手ごまにしていると言いました。
乾隆帝は息子を傷つける嘉貴人(かきじん)を答応(とうおう)に降格し北三所(ほくさんしょ)に移すよう命じました。
「あなたは冷酷な人。あなたにはがっかりよ。まさか嘉貴人(かきじん)が私の善意を利用して嫻妃(かんひ)を陥れるとは。私が永珹(えいせい)の世話をしましょうか?子育てを知らない嫻妃(かんひ)に任せるより確かです。」
高貴妃(こうきひ)は嘉貴人(かきじん)を見捨てました。
嘉貴人(かきじん)と乳母は部屋からつまみ出されました。
純妃(じゅんひ)は嫻妃(かんひ)の愛情は実の親以上だと言いました。
乾隆帝は永珹(えいせい)を嫻妃(かんひ)に任せて部屋から出て行きました。
感想
瓔珞(えいらく)15話の感想です。今回は意外とあっさり嘉貴人(かきじん)が退場してしまいましたね。こんなにも悪女が毎回退場していくドラマは珍しいですね。中国ドラマでは当たり前のことなのでしょうか?瓔珞(えいらく)も皇后の弟を傷つける大罪を犯してしまいましたが傅恒(ふこう)は瓔珞(えいらく)の気持ちを察して赦してあげました。
ここでは初めて富察皇后(ふちゃこうごう)が怒っていましたね。いくら美人でも怒ると興ざめします。
そして狡猾な純妃(じゅんひ)は高貴妃(こうきひ)にも怯えずに堂々と立ち向かっているところは並々ならぬ何かを感じます。
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