瓔珞(えいらく)2話 枇杷膏の秘密
目次
あらすじ
燕喜堂(貴妃の部屋)。
高貴妃(こうきひ)は部屋に格下の5人の妃たちを呼び集めて新しい妃嬪(ひびん)が後宮に入るので気を引き締めるように言いました。 嫻妃(かんひ)輝発那拉(ホイファナラ)氏も立ち上がり高貴妃(こうきひ)に礼を尽くしました。高貴妃(こうきひ)がいなくなると、怡嬪(いひん)柏(はく)氏は胸を撫でおろしました。
女官の寝所。
魏瓔珞(ぎえいらく)たちは正式に女官になりました。玲瓏(れいろう)は上司となった方(ほう)女官に挨拶しました。方女官(ほうにょかん)は人に頼るのではなく運次第だと言いました。錦繍(きんしゅう)はその意味を尋ねました。方女官(ほうにょかん)はいずれわかると答えました。
吉祥(きっしょう)はさっそく左隅の寝床に瓔珞(えいらく)を誘いました。錦繍(きんしゅう)は吉祥(きっしょう)に瓔珞(えいらく)と親しくしないほがいいと言いました。瓔珞(えいらく)が虫すると錦繍(きんしゅう)は瓔珞(えいらく)の布団に土瓶の水を掛けました。瓔珞(えいらく)は桶の水を持ってくると錦繍(きんしゅう)の布団に
水を掛けました。そして錦繍(きんしゅう)の服にも水を掛けました。
「吉祥が刺繍を褒められたのであなたたちが嫉妬しただけでしょう。友はいらないから無視するつもりだったけど警告しておくわ。私は産まれながらに気性が激しく怒らせると怖いの。しつこくするなら私にも考えがある。方さんのところへ行きましょう。真相を報告するの。私たちは同じ部屋に住んでいる。誰かが騒ぎを起こせば皆が追放される。信じないの?試してみましょう。」
瓔珞(えいらく)は錦繍(きんしゅう)の襟首を掴むと方女官(ほうにょかん)のもとへ連れて行こうとしました。錦繍(きんしゅう)の友人玲瓏(れいろう)は追い出されたくないと言って謝りました。
瓔珞(えいらく)は錦繍(きんしゅう)に布団を直すように命じました。
女官たちは眠りにつきました。
瓔珞(えいらく)は布団の中で過去のことを思い出していました。
瓔珞(えいらく)の実家。
瓔珞(えいらく)は斧で棺を壊すと姉の魏瑛寧(ぎえいねい)の遺体を確かめました。瑛寧(えいねい)の首には絞められた跡がありました。瓔珞(えいらく)は姉が誰かに殺されたと言って泣き叫びました。父は瑛寧(えいねい)は後宮で不貞を働いて自害したと言いました。一族の男たちは災いが起きることを心配していました。瓔珞(えいらく)は皇宮に入って姉が殺された真相を確かめ姉の汚名をそそぐと言いました。
女官の寝床。
方女官(ほうにょかん)が現れ皆を叩き起こして正しい姿勢で寝るように指導しました。
未明の貴妃の寝所。
高貴妃(こうきひ)は突然起き上がりました。芝蘭(しらん)がすぐに駆け寄りました。高貴妃(こうきひ)は怡嬪(いひん)が何かを隠している様子だったことを思い出しました。
夜明け前。
乾隆帝は宮中で輿に乗っていました。
朝。
瓔珞(えいらく)たちは井戸端で洗濯をしていました。
女官の部屋。
方女官(ほうにょかん)は部下に新入りの女官の荷物を探らせていました。瓔珞(えいらく)の荷物から壺に入った砂が出て来ました。
怡嬪(いひん)は愉貴人(ゆきじん)珂里葉特(けりえて)氏の部屋に行き高貴妃(こうきひ)に秘密がバレそうだと言いました。そこに高貴妃(こうきひ)がやって来ました。愉貴人(ゆきじん)は咳き込んで病気の振りをしました。高貴妃(こうきひ)は枇杷膏(びわこう)を愉貴人(ゆきじん)に飲ませようとしました。愉貴人(ゆきじん)は女官に体を抑えつけられました。
長春館(皇后の屋敷)。
怡嬪(いひん)は急いで富察皇后(ふちゃこうごう)に会い助けを求めました。
女官の部屋。
瓔珞(えいらく)は砂のことを実家の門の砂だと釈明しました。方女官(ほうにょかん)は砂を口に含んで確かめました。
愉貴人(ゆきじん)の部屋。
富察皇后(ふちゃこうごう)が怡嬪(いひん)とともに部屋に現れました。医者は薬を処方して枇杷膏を入れたと答えました。怡嬪(いひん)は思わず愉貴人(ゆきじん)は病気ではないと言ってしまいました。愉貴人(ゆきじん)は言い逃れができなくなり懐妊していたと釈明しました。怡嬪(いひん)は懐妊していた阿妍(あけん)が流産させられないように咳だと偽ったと釈明しました。
「この薬こそ、高貴妃(こうきひ)が流産させようとしていた証拠です!」
怡嬪(いひん)は言いました。
富察皇后(ふちゃこうごう)は毒入りか医師の張院判(ちょういんぱん)を呼び薬を確かめさせました。張院判(ちょういんぱん)は薬を飲むと、確かに枇杷膏(びわこう)で他には何もはいっていませんと答えました。高貴妃(こうきひ)は怡嬪(いひん)が不敬を働いたので許すまじと怒りました。すぐさま愉貴人(ゆきじん)は土下座して「私が悪いのです」と謝罪しました。
女官部屋。
方女官(ほうにょかん)は部屋から出て行きました。先輩女官は方女官(ほうにょかん)は以前、ゴマとクルミの粉を持っていた女官がいたと瓔珞(えいらく)に教えました。先輩も部屋からいなくなり、一人きりになると瓔珞(えいらく)は壺の中の姉の遺灰に謝りました。
愉貴人(ゆきじん)の部屋。
富察皇后(ふちゃこうごう)は怡嬪(いひん)は愉貴人(ゆきじん)のを守るために焦って誤っただけだと言いました。高貴妃(こうきひ)は怡嬪(いひん)を厳罰に処さねば気が収まらぬと怒りました。高貴妃(こうきひ)は怡嬪(いひん)を庇うと皇后の資質に支障が出ると挑発しました。怡嬪(いひん)は皇后を守るため自ら罰を受けることを希望しました。
繍坊。
瓔珞(えいらく)は皆より先に繍坊を掃除していました。そこに張女官(ちょうにょかん)がやって来ました。瓔珞(えいらく)は初日なので早く来たと答えました。
「魏瑛寧(ぎえいねい)という人を知りませんか?彼女もここで働いていました。」
瓔珞(えいらく)は張氏に尋ねました。張氏は一瞬緊張した表情を見せましたが本名で働いているとは限らないとヒントを与えました。そして瑛寧(えいねい)の3番目の文字は貴妃のものだから同名は許されないので改名しているはずだと言いました。しばらくすると吉祥が現れました。
張女官(ちょうにょかん)は瓔珞(えいらく)と吉祥(きっしょう)に荷物を運ばせました。
「永和宮では私の動きを観察しなさい。」
愉貴人(ゆきじん)の寝所の前。
張女官と瓔珞(えいらく)と吉祥(きっしょう)が門の近くに行くと、怡嬪(いひん)が芝蘭に顔を叩かれていました。愉貴人(ゆきじん)は怡嬪(いひん)に抱き着いて許すように懇願しました。しかし愉貴人(ゆきじん)は女官に引き離されました。高貴妃(こうきひ)は怡嬪(いひん)が苦しむ様子を見て愉快に思いました。
張女官は瓔珞(えいらく)と吉祥に高貴妃(こうきひ)は怡嬪(いひん)を見せしめにしていると説明しました。
愉貴人(ゆきじん)は部屋に戻ると精神的に参ってしまいました。部屋に入って来た瓔珞(えいらく)は枇杷膏は新しい葉には強い毒が含まれていると言いました。愉貴人(ゆきじん)は瓔珞(えいらく)にこのことを証言させようとしましたが張女官(ちょうにょかん)は「たわごとです。皇宮に入ったばかりの不慣れな女官です。お見逃し下さい。」と謝罪しました。愉貴人(ゆきじん)は自ら陳情すると言って部屋から出て行きました。
張女官(ちょうにょかん)は瓔珞(えいらく)が災いをもたらす発言をしたことを残念に思いました。
皇后の寝殿の前。
愉貴人(ゆきじん)は陳情しようと面会を求めましたが明宝(めいほう)は愉貴人(ゆきじん)を追い払いました。
日が暮れました。
繍坊の外で瓔珞(えいらく)は跪かされていました。仕事が終わり、女官は吉祥(きっしょう)の手を引いて夕食を食べに行きました。
夜が明けました。
女官が出勤してくると瓔珞(えいらく)はまだ跪いていました。張女官(ちょうにょかん)がやって来ると瓔珞(えいらく)は流れる雲を見たので今までできなかった雲の刺繍ができると言いました。そして瓔珞(えいらく)は何も間違ったことをしていないと張氏に言いました。張氏は侍医にない知識を持っていること自体が罪なのだと言いました。
「私の言葉はすべて真実です。私を想うからこそ罰を与えたのでしょう。犯してもいない罪を認めることはできません。」
瓔珞(えいらく)は言いました。
「なら現実を見せてあげる。」
張氏は瓔珞(えいらく)を永和宮に連れて行きました。
永和宮。
怡嬪(いひん)が梁に首を括り付けて亡くなっていました。呉書来(ごしょらい)は現場の処理に追われていました。張女官(ちょうにょかん)は忘れ物を取りに来ただけだと呉氏に言いました。瓔珞(えいらく)は黙って怡嬪(いひん)の遺体を見上げていました。
張女官(ちょうにょかん)は瓔珞(えいらく)を愉貴人(ゆきじん)のところに連れて行きました。愉貴人(ゆきじん)は瓔珞(えいらく)を見るなり証言して欲しいと頼みました。張女官(ちょうにょかん)は侍女の芳草(ほうそう)に愉貴人(ゆきじん)は正気を失っておられるから寝所にお連れしてと言って瓔珞(えいらく)を守りました。
張女官(ちょうにょかん)は瓔珞(えいらく)の手を引き真実を伝えても無意味であることを教えました。瓔珞(えいらく)は生きていれば怡嬪(いひん)も反撃できたと言い返しました。
「宮中で行き恥を晒しながら生きられると思う?」
「私なら皆に貶められようとも生き抜くでしょう。跪せられたら時期を待ち、真相を明らかにします。」
「形勢は変えられないわ。卵で石が割れるとでも?」
「違います。私は石です。卵ではありません。」
「身をもって経験しないとわからないようね。」
「せいぜい死ぬだけでしょう?」
瓔珞(えいらく)は走り去りました。
柏の木の下。
「姉さんは殺され怡嬪(いひん)は自害させられた!この世はなんて無情なの!」
瓔珞(えいらく)は悔しくなり柏の木を叩きました。
そこに乾隆帝が通りかかりました。
張女官(ちょうにょかん)は瓔珞(えいらく)を心配して建物の影から見守っていました。
李玉(りぎょく)は女官が皇帝陛下の霊柏を殴ったと怒りました。
★
感想
瓔珞(えいらく)2話の感想です。愉貴人(ゆきじん)が顔を怪我させられて自室で首を吊って自害する場面、とても怖かったです。愉貴人(ゆきじん)と怡嬪(いひん)がどのような関係なのか、ただの友人なのか政治的な盟友なのか説明がなかったのでよくわかりませんでした。主人公の瓔珞(えいらく)は姉を殺した犯人に復讐するために後宮に入ったことが2話で明らかになりました。そしてなぜか瓔珞(えいらく)を守ろうとする張女官(ちょうにょかん)。なぜそこまで瓔珞(えいらく)のことを大事にするのかまだ理由がわかりません。
どの女の登場人物も親分子分の関係であり親友と呼ぶには違う特殊な関係にあることがわかります。これが友だちと呼べるのか?!中国の文化はよくわかりませんね!
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