瓔珞(えいらく)21話 消えた仏の蓮
目次
あらすじ
明玉(めいぎょく)は花火見物をして妃嬪たちの皇帝への貢物の管理を怠りました。花火が打ちあがっている隙に舒貴人(じょきじん)が贈った仏塔の仏の蓮(仏舎利)がなくなり、明玉(めいぎょく)はその責任を魏瓔珞(ぎえいらく)に押し付けました。珍珠(ちんじゅ)はみんなと花火を見に行ったけど明玉(めいぎょく)に怒られたのですぐに戻ったと言いました。珍珠(ちんじゅ)は舒貴人(じょきじん)の影を見た気がすると答えました。明玉(めいぎょく)はすぐにでも舒貴人(じょきじん)を問い正しに行こうとすると、瓔珞(えいらく)は止めました。「花火のために蝋燭を消して辺りは暗かった。女官の証言など誰も信じない。私は信じるけど確かな証拠がない。」
瓔珞(えいらく)は言いました。
明玉(めいぎょく)は皇帝に報告すべきだと言いましたが、瓔珞(えいらく)は皇后の体面が汚されるので止めました。
明玉(めいぎょく)は瓔珞(えいらく)のせいだと言いました。
このままでは全員処刑されてしまうので瓔珞(えいらく)は明玉(めいぎょく)に協力を求めました。
富察傅恒(フチャふこう)と海蘭察(ハイランチャ)が会場の外を警備していると、太監が現れこっそり耳打ちしました。傅恒(ふこう)は乾清宮を封鎖して警備を強化することにしました。
乾清宮。
再び万寿節の宴が再開されました。女官たちは舞を披露しました。明玉(めいぎょく)は皇后に耳打ちしました。舒貴人(じょきじん)は問題が起きたことが皇后に伝わり満足そうに微笑しました。
富察皇后(ふちゃこうごう)は最後の雑技の演目を変えて長春宮の見世物をしたいと言いました。
乾隆帝が許可すると瓔珞(えいらく)が出て来て手品を披露しはじめました。瓔珞(えいらく)は黄金のハンカチを鋏で切りました。細切れになった布に瓔珞(えいらく)が息を吹き替えると布は一枚に繋がりました。
次に瓔珞(えいらく)は「念力による物体移動」を演じ始めました。瓔珞(えいらく)が床に布を掛けて念じると、布が盛り上がり仏塔が現れました。
貴賓たちは仏舎利が無いことに気が付きました。
瓔珞(えいらく)は仏舎利を「あのお方に預けました。舒貴人(じょきじん)です。」と言いました。
舒貴人(じょきじん)は否定しました。
「舒貴人(じょきじん)。仏舎利はあなたがお持ちです。仏の蓮を取り戻すのが無礼に当たるでしょうか?贈られた物はすべて陛下の物です。いまさら出し惜しみを?」
瓔珞(えいらく)は言いました。
怒った舒貴人(じょきじん)が人差し指を向けると、瓔珞(えいらく)は舒貴人(じょきじん)の袖の中から仏舎利を取り出しました。
「すごい!本当に納蘭(ナーラン)さんのもとから・・・。」
慶常在(けいじょうざい)は感心しました。
瓔珞(えいらく)は仏舎利を明玉(めいぎょく)に渡しました。明玉(めいぎょく)は仏塔の中に仏舎利を戻しました。
舒貴人(じょきじん)は瓔珞(えいらく)に褒美を与えました。
瓔珞(えいらく)は布を撒くと「万寿無疆」という文字が現れました。
瓔珞(えいらく)は乾隆帝の長寿と健康を願いました。
富察皇后(ふちゃこうごう)たちも乾隆帝を祝いました。
乾隆帝は満足しました。
庭。
舒貴人(じょきじん)は瓔珞(えいらく)と明玉(めいぎょく)に会いました。
「舒貴人(じょきじん)。なぜあのような事を?」
瓔珞(えいらく)はたずねました。
「卑しいお前を殺すのに理由がいるの?長春宮は毛並みが悪くよく吠える駄犬ばかり飼っているのね。今夜は陛下のお召しがあった。帰って支度しないと。あなたたちは勝手に吠えてなさい。」
舒貴人(じょきじん)は言いました。
悔しくなった明玉(めいぎょく)が怒ろうとすると、瓔珞(えいらく)は止めました。
瓔珞(えいらく)は舒貴人(じょきじん)の急所を突くには最も欲しい物を手に入れたらいいと言いました。
「もう一度協力しますか?」
瓔珞(えいらく)は明玉(めいぎょく)の肩に手を回しました。
長春宮。
富察皇后(ふちゃこうごう)は舒貴人(じょきじん)の罠を乗り越え安堵しました。
爾晴(じせい)は富察皇后(ふちゃこうごう)にどうして洛神図を贈らなかったか尋ねました。
富察皇后(ふちゃこうごう)は美人画を贈ることは品位に欠けると言って明玉(めいぎょく)に片付けるよう命じました。明玉(めいぎょく)は皇后様が洛神に扮したら誰にも劣らないと言いました。そこに瓔珞(えいらく)が洛神の衣装を持って来ました。
「お召しになれば絵から抜け出たようです。この絵とまったく同じ衣を縫いました。爾晴(じせい)さん。手伝ってください。」
瓔珞(えいらく)たちは富察皇后(ふちゃこうごう)を無理やり着替えさせました。
明玉(めいぎょく)は琥珀たちを集めて命じました。
乾隆帝が舒貴人(じょきじん)のもとに向かおうとすると、琥珀たちが土下座して通行を阻みました。
「花火の際に星がひとつ長春宮に落ちたと聞いて仙女を見に参りました。」
女官たちは言いました。
李玉(りぎょく)は女官がおかしなことを言うので怒りました。
長春宮。
富察皇后(ふちゃこうごう)は仙女に扮していました。
「皇后様。楊玉環(ようぎょくかん)は豊満な美女。趙飛燕(ちょうひえん)は柳腰。それぞれ趣の異なる美女で舞の名手でした。皇后様は二人のごとくお美しくあらせられます。舞のほうは存じませんが。」
瓔珞(えいらく)は皇后をおだてました。
明玉(めいぎょく)は嫁がれる前の皇后様も舞の名手だったと言いました。
瓔珞(えいらく)たちは舞を見たいと言いました。
富察皇后(ふちゃこうごう)はその気になって踊り始めました。
女官たちは見事な舞にうっとりとしました。
乾隆帝が皇后のもとにやって来ました。
「こんな姿は初めて見る。まるで天から舞い降りた仙女のようだ。まだ見ていたい。そなたは舞も美しい。このようなそなたに出会えるとは。」
乾隆帝は富察皇后(ふちゃこうごう)と一緒に部屋に入って行きました。
皇后は14年ぶりに舞ったと言いました。
瓔珞(えいらく)は書道の勉強に行きました。
明玉(めいぎょく)は舒貴人(じょきじん)に一泡吹かせられたと喜びました。
爾晴(じせい)は瓔珞(えいらく)のおかげなので明玉(めいぎょく)に得意になり過ぎないように注意しました。
明玉(めいぎょく)は今日は何を言われても平気だと言いました。
爾晴(じせい)は瓔珞(えいらく)が随分前から衣を準備していたと明玉(めいぎょく)に言いました。
養心殿。
舒貴人(じょきじん)は全裸になって布団の中で皇帝を待っていました。
太監が舒貴人(じょきじん)に戻るように言いました。
日中の長春宮。
翡翠は皇后の舞の真似をしていました。珍珠(ちんじゅ)は見ているだけでした。
瓔珞(えいらく)は二人に早く仕事に戻るように言うと笑いました。
翡翠は張飛燕(ちょうひえん)になりたくなりました。
舒貴人(じょきじん)は女官を呼びとめました。女官は寿陽公主(じゅようこうしゅ)を真似て額に梅の花を描いたと答えました。舒貴人(じょきじん)が模様を指で消すと女官は泣きました。
舒貴人(じょきじん)は皇后に皇帝を寝取られたことを知って悔しがりました。
儲秀宮(ちょしゅうきゅう)。
高貴妃(こうきひ)は牡丹の花が描かれた扇子を手に持つと猫のような声を出して舞っていました。そこに舒貴人(じょきじん)がやって来て謝罪しました。舒貴人(じょきじん)は皇太后が暢春園(ちょうしゅんえん)から戻って来るのでもう一度機会が欲しいと言いました。高貴妃(こうきひ)は奴婢を皇宮から追い出すという歌を歌い続けました。
長春宮の女官部屋。
瓔珞(えいらく)は絵の練習をしていました。
明玉(めいぎょく)が部屋に入って来て皇太后が戻って来たので皇后に付いて散策の供をするように言いました。
御花園(ぎょかえん)。
皇太后は妃嬪たちと散歩をしていました。皇太后は皇后の三割でも皇后を見習えばいいのにと言いました。高貴妃(こうきひ)たちは大人しく話を聞いている振りをしました。皇太后は皇后をたいへん褒めました。
皇太后は仏塔の贈り主、舒貴人(じょきじん)の挨拶を受けるとその美貌を褒めました。舒貴人(じょきじん)はこの先にある延暉園(えんきえん)で牡丹の花が咲いているので見に行こうと誘いました。その時、女性の悲鳴が聞こえてきました。皇太后は見て来るように命じると、高貴妃(こうきひ)は芝蘭(しらん)に行かせました。瓔珞(えいらく)も明玉(めいぎょく)の手を引いて行きました。
芝蘭(しらん)は瓔珞(えいらく)と明玉(めいぎょく)を阻もうとしました。
「明玉(めいぎょく)。抑えて!」
瓔珞(えいらく)が言うと、明玉(めいぎょく)は芝蘭(しらん)の胴に抱き着きました。
延暉閣(えんきかく)
瓔珞(えいらく)が現場に駆け付けると舒貴人(じょきじん)に梅の花を消された女官が死んでいました。女官たちは脅かしただけで落ちたと騒いでいました。
瓔珞(えいらく)は女官の顔に布を掛けました。
皇太后と妃嬪たちが見に来ました。
瓔珞(えいらく)は清掃係の女官が落ちたので顔の損傷が酷く布巾を掛けたと言いました。清掃係の女官はふざけて落ちたと答えました。
舒貴人(じょきじん)は嘘を言って皇太后の怒りを買えばただでは済まないと言いました。清掃係の女官は古の美女に扮することが長春宮で流行っていたので真似て遊んでいたと答えかけました。
瓔珞(えいらく)は高貴妃(こうきひ)の「貴妃酔酒」の舞があまりにも魅力的だったので女官たちが真似たのだと言いました。
皇太后は高貴妃(こうきひ)に舞を舞ったのか尋ねました。
瓔珞(えいらく)は「儲秀宮(ちょしゅうきゅう)では毎日舞が演じられています。今日は長生殿、明日は覇王別姫。特に貴妃酔酒は天女のごとき歌声と美しい身のこなしは陛下もたいそうお喜びだとか。玄人はだしの腕前と聞いております。陛下の寵愛を得ようと女官たちが競って真似るのも当然でしょう。」と答えました。明玉(めいぎょく)は虞姫(ぐき)を真似る女官を見たと言いました。明玉(めいぎょく)は「次は穆桂英掛帥(ぼくけいえいかすい)を演じられてはどうですか。」と言いました。
高貴妃(こうきひ)は怒りました。
舒貴人(じょきじん)は高貴妃(こうきひ)を陥れたので許さないと瓔珞(えいらく)に言いました。
皇太后はいつ頃から遊びが始まったのか尋ねました。皇后は正直に答えようとすると瓔珞(えいらく)は死んだ女官の布を外しました。
舒貴人(じょきじん)は「どうして?」と呟きました。
皇太后は宮殿に戻りました。
「皇后様。本当に賢い犬をお持ちだこと。」
高貴妃(こうきひ)は悔しくなって帰りました。
舒貴人(じょきじん)は掃除係の二人に下がるよう命じると、瓔珞(えいらく)は二人を取り調べるべきだと皇后に言いました。
富察皇后(ふちゃこうごう)は太監たちに女官を捕らえさせました。
舒貴人(じょきじん)は帰りました。
感想
瓔珞(えいらく)21話の感想です。宴の席で高貴妃(こうきひ)は舒貴人(じょきじん)を使って富察皇后(ふちゃこうごう)を陥れようとしました。瓔珞(えいらく)は何とか偶然に頼って乗り切りましたね!しかしそう都合よく袖の中から仏舎利が出て来るものでしょうか!?大事な物なら懐の中に入れそうな気がします。そして傅恒(ふこう)に耳打ちした太監は一体何を言われたのか!?盗難があったことを誰から告げられたのか、少なくとも瓔珞(えいらく)か皇后のどちらかだと思います。
今回は富察皇后(ふちゃこうごう)が仙女になるという出来事がありました。高貴妃(こうきひ)の舞も素晴らしかったけど、富察皇后(ふちゃこうごう)は美しすぎて衣装のほうがみすぼらしく見えますね。そのおかげで乾隆帝の寵愛を得ることが出来、懐妊して皇子様でも生まれるのでしょうか!?
京劇の演目に関する知識が無いと、少々話についていけません。
もうすぐドラマが半分の折り返し地点です。
続きが楽しみです。
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