瓔珞(えいらく)18話 涙の舞
目次
あらすじ
愉貴人(ゆきじん)が出産したばかりの皇子をめぐり、生かすか殺すかの議論になりました。乾隆帝は姿勢の名医に診せることに決めました。葉天士(ようてんし)という医師が皇宮に呼ばれました。葉天士は瓔珞(えいらく)を見て動揺しました。葉天士は美女ばかりで気が散ってしまいましたと釈明しました。皇子を診察した葉天士は単なる黄疸だと診断しました。宮廷医師はプライドが傷つき金瞳だと反論しました。葉天士は今回の黄疸は母親の胆汁による病理性のものだと言いました。葉天士は各地を巡り奇怪な病を診て来たと自信を見せました。乾隆帝は葉天士に治療法を尋ねました。葉天士は半月あれば薬で治ると言いました。乾隆帝は皇子を治療するよう命じました。高貴妃(こうきひ)は態度を翻し、名医に出会えて九死に一生を得たと喜びました。瓔珞(えいらく)は第五皇子を守り抜きました。乾隆帝は高貴妃(こうきひ)を赦し、今回の騒動の口外を禁じました。
遅れて純妃(じゅんひ)が現れました。純妃(じゅんひ)は男の遺体を太監に運ばせました。高貴妃(こうきひ)は純妃(じゅんひ)が自分に第五皇子殺しの下手人に仕立てようとしていると皇帝に言いました。殺された男は御膳茶房の料理人で愉貴人(ゆきじん)の食事を作っていました。瓔珞(えいらく)は愉貴人(ゆきじん)が「新人の料理人がバウルサクという郷土料理を作ってくれた」と言っていたことを思い出して証言しました。純妃(じゅんひ)は料理人が作ったバウルサクを持って来させました。葉天士は本物のバウルサクだと言いました。瓔珞(えいらく)はバウルサクに牛乳や酥油(そゆ)が入っていると説明しました。葉天士は愉貴人(ゆきじん)が普段から甘い物を食べていることを知ると、母親が胆汁過多で甘い物や辛い物、生物を食べ過ぎないよう注意しなければならないと言いました。葉天士はおやきの食べ過ぎで皇子が黄疸になったと言いました。
純妃(じゅんひ)は以前から愉貴人(ゆきじん)の食べ物を調査しており御前茶房に行ったら男が自害したので黒幕が誰かは明らかだと言いました。身に覚えのない高貴妃(こうきひ)は怒りました。瓔珞(えいらく)は高貴妃(こうきひ)が以前から愉貴人(ゆきじん)に嫌がらせをしていたので今回も関係がありそうだといくつかの根拠を述べました。高貴妃(こうきひ)は無実を主張しました。純妃(じゅんひ)は料理人の遺書と金20両を提出しました。遺書には儲秀宮(ちょしゅうきゅう)の主に命令されたと書かれていました。
乾隆帝は儲秀宮(ちょしゅうきゅう)に高貴妃(こうきひ)を軟禁するよう命じました。
高貴妃(こうきひ)は部屋からつまみ出されました。
夜。
明玉(めいぎょく)は訪れた乾隆帝に魏瓔珞(ぎえいらく)が勝手に皇后の金印を持ち出して高貴妃(こうきひ)を阻止しようとしたと告げ口しました。瓔珞(えいらく)は高貴妃(こうきひ)を欺くためにやったと土下座しました。珍珠(ちんじゅ)は金印の箱を開けると中には何も入っていませんでした。瓔珞(えいらく)は皇后様の金印を持ち出せば大罪を犯すことになるのでやむを得ず箱だけ持ち出して高貴妃(こうきひ)を欺いたと説明しました。
嫻妃(かんひ)は愉貴人(ゆきじん)と第五皇子を守った瓔珞(えいらく)に罰を与えたら皆が納得しないと言いました。
乾隆帝は明玉(めいぎょく)に杖刑(じょうけい)50回を命じました。
廊下。
「第五皇子様の黄疸は本当に高貴妃(こうきひ)様が原因なのですか?ご様子から察するにご事情がありそうですね。愉貴人(ゆきじん)は自らおやきを好んでいました。葉天士はおやきが原因と推測したに過ぎません。貴妃様が不確実な策を弄するでしょうか?さらに料理人を殺させたのが本当に貴妃様なら遺書を見落とすはずがありません。」
皇帝と嫻妃(かんひ)が帰り、瓔珞(えいらく)は純妃(じゅんひ)に尋ねました。
「おかしいと思いながらなぜ援護したの?」
純妃(じゅんひ)は尋ねました。
瓔珞(えいらく)は高貴妃(こうきひ)が第五皇子を必ず殺すつもりでいたので純妃(じゅんひ)の嘘を利用して反撃したと答えました。
「瓔珞(えいらく)。紫禁城で育つ子は必ず権力争いに巻き込まれるわ。夭折する者も多い。栄華には犠牲が付きものよ。生まれた場所を誤ったと思うしかない。」
純妃(じゅんひ)は言いました。
「純妃(じゅんひ)様のお言葉は理解できますが、同意できません。獣は時に我が子を食べるとか。赤子に手を下すなら人も獣も変わらぬのでは?」
瓔珞(えいらく)は純妃(じゅんひ)が愉貴人(ゆきじん)の食べ物に細工したことを見抜いていました。
「善良であろうとすれば必ず殺されるわ。」
純妃(じゅんひ)は瓔珞(えいらく)の背中に向かって言いました。
次の日。
芝蘭(しらん)は高斌(こうひん)の隣にいた徳勝太監(とくしょうたいかん)に金を握らせ高貴妃(こうきひ)の父親高斌(こうひん)と二人きりで話をしました。芝蘭(しらん)は高貴妃(こうきひ)が落ち込んでいるので元気づけて欲しいと頼みました。高斌(こうひん)は皇帝に謁見してから決めると言って芝蘭(しらん)の頼みを一旦無視しました。
長春宮。
第五皇子は永琪(えいき)と名付けられました。
富察皇后(ふちゃこうごう)は永琪(えいき)は色白で丸くてかわいいと言いました。
愉貴人(ゆきじん)は葉先生と瓔珞(えいらく)のおかげだと感謝しました。
瓔珞(えいらく)は皆で協力して高貴妃(こうきひ)を撃退できたと言いました。
明玉(めいぎょく)は瓔珞(えいらく)のことを図々しいと言いました。
富察皇后(ふちゃこうごう)は明玉(めいぎょく)に失望し、甘やかしたことを後悔しました。
明玉(めいぎょく)は自分の過ちを認めず怒って部屋から出て行きました。
雰囲気が悪くなったので愉貴人(ゆきじん)は皇子のために帰ることにしました。
富察皇后(ふちゃこうごう)は愉貴人(ゆきじん)を愉嬪(ゆひん)に昇格させました。
瓔珞(えいらく)も嬉しくなりました。
愉貴人(ゆきじん)は土下座して感謝しました。
愉貴人(ゆきじん)は瓔珞(えいらく)に微笑みかけました。
瓔珞(えいらく)も愉貴人(ゆきじん)に微笑みました。
皇帝の執務室。
高斌(こうひん)は乾隆帝に会いました。
乾隆帝は高斌(こうひん)の治水計画に反対する者が多いので計画を申すよう命じました。
高斌(こうひん)は宿遷(しゅくせん)から清河(せいが)までの区間で黄河は流れが急なので南岸の堤防を強化すると言いました。高斌(こうひん)は瓜洲(かしゅう)の河は低地にあるので河道を作り淮河(わいが)からの流入量を減らすと言いました。そして永定河(えいていが)は下流の三角州付近に海へと続く河道を作り取水口を鄭家楼(ていかろう)、排水溝を老河頭(ろうかとう)にし、掘削した砂で堤防を作ると言いました。
乾隆帝は上流の工事について尋ねました。
高斌(こうひん)は分流を造ることで水量を減らすと答えました。南北両岸の三か所に堰堤(えんてい)を作り堤防に葦(あし)が混ざっていればすべて作り直すと答えました。
「高斌(こうひん)。この工事には莫大な人と財が必要だ。誰に監督させるのだ。」
乾隆帝は尋ねました。
高斌(こうひん)は清の国土は水害が多発して民が苦しんでいるので自分が監督すると言って土下座しました。
乾隆帝は高斌(こうひん)を直隸吏総督(ちょくれいりそうとく)に任命し反対派を抑えると約束しました。
高斌(こうひん)は娘の貴妃について親として数年会えぬかもしれないので心配だと言って面会の赦しを求めました。
乾隆帝は一刻の面会を赦しました。
儲秀宮(ちょしゅうきゅう)。
高貴妃(こうきひ)は誰にも会いたくないと言って茶碗を割りました。
高斌(こうひん)は娘の寧馨(ねいけい)に美しくて皇宮入りも可能な妹たちのことを忘れるなと呼びかけました。
高貴妃(こうきひ)は生意気を言いました。
高斌(こうひん)は誰にも頼らず清と陛下に尽くして一品にのぼりつめただけでなく娘の教育にも全力を尽くしたと自信を見せました。
「今のみじめな姿を鏡で見ろ。それでも高家の娘か!」
高斌(こうひん)は落ちぶれている娘を励ましました。
「はははは。忠臣を気取ってご立派なこと。朝廷での地位を築いて自信満々ね。お母さまや私には何もやましいことはないの?お母さまが死んだ理由を?わかってるはずよ。自分のせいだとね。わかって?私の目の黒いうちは決して馬氏の二人の娘を後宮に入れさせない!馬氏を高氏の者と認めないわ。永遠に。」
高貴妃(こうきひ)は父を脅しました。
「ワシを脅すよりも自分の地位を高めるのが先では?フン。」
高斌(こうひん)は出て行きました。
高貴妃(こうきひ)は父と馬氏(ばし)母娘を憎みました。
芝蘭(しらん)は既に馬氏は高家の女主人だと言いました。
「人生は春の夢のごとし。」
儲秀宮(ちょしゅうきゅう)の中から歌声が聞こえてきました。
乾隆帝は輿から降りました。
高貴妃(こうきひ)は役者に扮して見事な舞を踊っていました。
乾隆帝は高貴妃(こうきひ)のもとに現れました。
高貴妃(こうきひ)は酔っていました。
乾隆帝は高貴妃(こうきひ)を部屋に連れて行きました。
高貴妃(こうきひ)は部屋の中でも踊っていました。そして突然床に伏して泣きました。
「皇帝陛下。私を寧馨(ねいけい)と呼んでください。昔はそう呼んでいただきました。陛下の寧馨(ねいけい)でいたいのです。かつては歌が舞が大好きでした。陛下にもよくお見せしたものです。今は足が遠のかれ私は疎まれることに。」
高貴妃(こうきひ)は言いました。
「変わったのは、そなただ。」
乾隆帝は言いました。
高貴妃(こうきひ)は芝居を続け、父は匪賊の恨みを買って母が黄河で亡くなったと嘘をつきました。命からがら家に帰ると父が継妃を迎えて高貴妃(こうきひ)は馬氏に虐げられたと言いました。
「寧馨(ねいけい)よ、つらかったな。」
乾隆帝は高貴妃(こうきひ)が第五皇子を傷つけていないと信じました。
高貴妃(こうきひ)は皇帝を床に誘いました。
感想
瓔珞(えいらく)18話の感想です。何と純妃(じゅんひ)が高貴妃(こうきひ)を陥れたようですね。純妃(じゅんひ)も躊躇なく人を殺める人だとは。この後宮には何人もの危険な妃が住んでいるようです。今回の愉貴人(ゆきじん)の皇后と瓔珞(えいらく)への気持ちは本物であるかのように思います。ですがこのドラマは平気で視聴者を裏切りますから愉嬪(ゆひん)がこれからどうなるかわかりません。
高貴妃(こうきひ)は自らの苦境で泣き落としの芝居を演じました。高貴妃(こうきひ)もまた頼れる者がいなさそう。お父さんは欲を叶えるために国と皇帝に忠誠を誓ってきた偽善者。それを一番よく知っているのが高貴妃(こうきひ)でした。やはり偽善者もまた悪人であるという人類普遍の真実ですね。中国の人もよくわかってらっしゃるようです。
明玉(めいぎょく)は棒叩きに処せられたのにもう復活してました。意外と刑罰が甘いのでしょうか?当時の棒叩きは思いっきり叩くのではなかったのですかね。
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