瓔珞(えいらく)49話 馬上の愛妃
目次
あらすじ
「私の願いはただ一つです。若様のおそばにいてお心に寄り添うこと。私が若様とお呼びしたときに笑顔を見せてくださればそれで十分です。若奥様が私をお赦しにならないと知りながらも屋敷に残ったのは私です。私のわがままを赦しください。」
清蓮(せいれん)は今際(いまわ)の際(きわ)に傅恒(ふこう)に言いました。
「あの押し花を作ったのはそちだろう。私の目が悪くならぬよう枸杞の油を燭台に使い、石菖蒲(せきしょうぶ)を置いてくれた。衣は何度も洗ってあった。着心地がとてもよかった。書斎の至る処にそちの真心が宿る。清蓮(せいれん)。そちの真心は使用人以上だ。私にとっては感謝でしかない。」
傅恒(ふこう)は言いました。
「若様。私を高く評価し過ぎです。私は若奥様がとても憎かった。ずっと若様と再会できることを願っていました。でも再びお会いして後悔しました。こんな姿を見られるなんて。」
清蓮(せいれん)は苦しみました。
「清蓮。遅くなった。」
「若様。もし来世があるなら私を・・・・・。」
「すまない。」
傅恒(ふこう)は清蓮(せいれん)の手を半分離しました。
「やはり若様ですね。優しい嘘でさえついてくださらない。若様。あのおなごのことはもうお忘れください。過去の夢に浸っても想いは報われません。必ず・・・若様・・・もっとお幸せになってください。」
清蓮(せいれん)は言切れました。
「清蓮。感謝する。」
傅恒は部屋を出ました。
爾晴(じせい)の部屋。
「傅恒。おかえりなさい。」
爾晴は立ちあがると傅恒の帰宅を歓迎しました。
傅恒は離縁状を机に置きました。
「清蓮を妓楼に売って自害に追い込んだ。まだ知らない振りをするつもりか!」
傅恒は怒鳴りました。
「たかが奴婢一人のために私と離縁するのですか?」
爾晴の表情が醜く変貌しました。
「離縁理由、七去のうち姦淫、多言、嫉妬を犯した!もう我慢ならぬ。荷物をまとめて出て行け!」
「勅命の縁談よ!」
「陛下には私が説明する。」
「絶対離れないわよ富察傅恒。離れたいたいなら私を殺しなさい。」
「なぜ命を粗末に扱う?奴婢も同じ人だ。悪夢に襲われたいのか!」
「ふふっ。何が悪夢よ。紫禁城では主は簡単に奴婢の命を奪ったわ。悪夢など少しも恐れずにね。清蓮は、福康安(フカンガ)を殺そうとした。私が陳情を申さなかったら義母上がとっくに殺してたわ。」
「清蓮はそんなことはしない。清蓮が屋敷を出るのは喜ばしいと思っていたがここまで陰湿だとはな!」
「あの娘には妓楼がお似合いよ。楽に死ねただけまだましね。」
「さっさと荷物をまとめて出て行け!!」
「お断りだわ。軍機処に配されたばかりで地位も固めないうちに離縁するの?たかが奴婢一人のために?それが世に知られたら家も治められないと奏上され軍機大臣(ぐんきだいじん)の地位すらも危うくなるわよ。」
「すぐに富察家から出て行け!!!」
傅恒は怒鳴りました。
「傅恒。私は何度も言ったわよね。私は富察傅恒の妻だと!」
爾晴は悪魔のような表情を浮かべて離縁状を破り捨てました。
「お前が自ら出て行かないなら他の者の手で追い出すまでだ。入れ!もう若奥様ではない。追い払え!」
傅恒(ふこう)は侍女に命じました。
二人の侍女は爾晴を連れ出そうとしました。
傅恒の母、富察夫人が部屋に入って来ました。
「傅恒が清蓮のせいで私と離縁するですって!」
爾晴は義母に抱き着きました。
「この女は陰で清蓮を殺そうとしたのです!」
傅恒は母に言いました。
「たかが奴婢のために正妻と離縁するの?」
母は傅恒に言いました。
「その女は嫉妬に駆られて騒ぎを起こします。富察家の妻として失格です。長居を赦せば災いを起こします!」
傅恒は言いました。
「お義母様。傅恒があんなことを言うんです。」
爾晴は言いました。
「傅恒。軍機処に勤めたばかりなのに離縁とは、出世をあきらめるの?」
母は怒りました。
「家が乱れているというのに官職が務まるとでも?追い出せ!母上を休ませろ。」
傅恒は怒鳴りました。
「傅恒。残酷すぎるわ。」
母は言いました。
「福康安(フカンガ)!福康安!この子には私が必要よ。出て行けなんて言わないで。」
爾晴は部屋に入って来た福康安(フカンガ)を抱きました。
「お前のような者がいたら子の教育にもよくない。追い出せ!」
傅恒は命じました。
「あんまりです。兄上の妻なのですよ?」
異母弟の傅謙(ふけん)が現れました。
「お前はこの女に同情したか?この女が無実の者の命を奪った時の顔を見たか?実におぞましい!考えたことがあるのか?清蓮を失った父母の悲しみを。聖賢の書を勉強しているのも善悪を正しく判断するためではなかったのか!」
傅恒は傅謙に言いました。
「清蓮清蓮とうるさいわね!言っておくわ富察傅恒!たとえ死んでも正妻の座は手放さない!私から逃げようなんて無理よ。」
爾晴は皆の前で叫ぶと突進して家具に頭をぶつけて自らを傷つけました。
「兄上。正義を貫くのはいいが奴婢のために離縁するのですか?彼女が富察家で死ねばヒタラ家は報復するはずです。富察家の名誉も失墜します。」
傅謙は言いました。
「爾晴。安心して。絶対に離縁させないから。傅恒。母を失望させないで。爾晴は鳴り物入りで嫁いだ嫁よ。許してあげなさい!」
母は爾晴の味方をしました。
「離縁はしません。だが今日より尼寺に行って一生仏に仕えよ。罪滅ぼしをしなさい。」
傅恒は涙を流しました。
養心殿。
令妃(れいひ)瓔珞(えいらく)は皇帝が食事をしようとしているところに呼ばれてやって来ました。
「一緒に食べましょう。お食事の間立って半刻もひかえるなんて。暇すぎます。」
瓔珞(えいらく)は乾隆帝に言いました。
「食事の際に立っていられるのは名誉なことだぞ。皇后もいつも侍(はべ)っている。」
乾隆帝は言いました。
「では立っても構わぬ者をお呼びください。仕えろとおっしゃるなら座らせてもらいます。」
瓔珞(えいらく)は断りました。
「好き放題だな。だがよい。また何をされるかわからん。」
乾隆帝は食事を食べようとしました。
「陛下ぁ。おいしいですよ。これをどうぞ。」
瓔珞は皇帝に食事をすすめました。
李玉(りぎょく)は皇帝に食事をすすめるのはしきたり違反だと注意しました。
「なら私が食べます。」
瓔珞は食べ始めました。
「しゃべるのもしきたり違反だ。」
乾隆帝は瓔珞に言いました。
瓔珞は黙って食事を食べました。
「おいしいか?」
乾隆帝は瓔珞に尋ねました。
瓔珞は黙ってうなずきました。
李玉は皇帝の質問に答えないといけないと言いました。
瓔珞(えいらく)は延禧宮(えんききゅう)の料理よりもおいしいと言いました。
乾隆帝は再び瓔珞(えいらく)に黙るように言いました。
「朕の料理人をよこせというのだろ?先月は筆洗いをねだり先日は懐中時計、昨日は翡翠の碗を貰っただろ。そなたは紫禁城で誰より品がない。」
「紫禁城?この天下で陛下以上に上品である必要があるかしら?」
「他はともかくそなたは妃嬪(ひひん)となり、口ではへりくだるが態度で示したことは一度もない。非常に不愉快だ。」
「いつかな慣れますよ陛下。」
「朕に合わせろというのではなく朕が合わせろというのか?肝が据わり過ぎているぞ。」
「・・・陛下。今日はご機嫌が悪いのですか?」
「後宮は政治に干渉できぬ。」
「なら尋ねません。その膳はもう下げて。」
「意地の悪い奴め。なぜ朕を慰めようとせぬのだ。」
「さっき政治に関わるなとおっしゃったばかりです。聞いても聞かなくても過ちになるとは難しいですわ。」
「・・・。霍蘭部(フォランぶ)が反乱を起こして招撫使が殺された。緑営千人が全滅して兆恵将軍が苦戦しておる。朕は援軍を送りたいが誰も名乗り出ようとせぬ。一人以外は。」
乾隆帝は瓔珞を無視して李玉(りぎょく)に向かって言いました。
「傅恒殿では?」
「そなたは誤解を恐れぬのか?」
「後ろめたいことは何もないのにどうして恐れる必要がありましょうか?」
「傅恒は戦上手だが命知らずだ。金川(きんせん)の戦では何度命じても戻ろうとしなかった。心配なのだ。」
「将軍は戦いがすべて。傅恒殿にとって戦地で死ぬことは国に身を捧げること。命は惜しくないはずです。」
「傅恒が死んでも富察皇后が恨まぬと思わぬか?」
「皇后様はこの世で一番傅恒殿を理解しています。陛下から守られることは傅恒殿にとって軽視であり束縛です。傅恒殿は果て亡き空を飛ぶ海東星。犬ではありません。」
瓔珞は言いました。
乾隆帝は傅恒の心まで知り尽くしている瓔珞を見つめました。
乾清宮の近く。
「霍蘭部(フォランブ)の戦いでは雅爾哈善(ヤルハシャン)が罷免され都統(ととう)や提督もその場で粛清された。猛将兆恵(ジョーホイ)将軍も黒水営(こくすいえい)で包囲されている。無茶はするな。」
海蘭察(ハイランチャ)は傅恒(ふこう)に言いました。
「わかった。安心しろ。」
傅恒(ふこう)は言いました。
「安心できるか。陛下は一晩でお考えを改めたのだ。」
海蘭察(ハイランチャ)は言いました。
そこに令妃(れいひ)が輿に乗って通り過ぎました。
瓔珞は傅恒に微笑みました。明玉(めいぎょく)も察したかのような微笑を浮かべました。傅恒は瓔珞に承知したような表情を返しました。
「世におなごは大勢いるのに好きになってしまうのは幸せなのか、不幸なのか。」
海蘭察(ハイランチャ)はつぶやきました。
「慕っている者がよく知っている者ならば当然幸せだろう。」
傅恒は吹っ切れた様子で答えました。
「令妃(れいひ)様が国事までは意見しないだろ?なぜ喜ぶ?」
「今日私を見送ってくれた。」
「傅恒。勘違いし過ぎだろう。偶然通りがかっただけだ。言葉もなかっただろ。」
「お互い国に出さなくても伝わることはある。」
「はぁ?」
「行くぞ。」
傅恒(ふこう)と海蘭察(ハイランチャ)は行きました。
円明園。
「これは何の真似だ?」
袁春望(えんしゅんぼう)の目の前に箱一杯の金子が差し出されました。
「令妃様があなた様を内務府のお好きなところに置かれるとおっしゃいました。あなたは様令妃(れいひ)様の義兄上です。紫禁城に戻るも外で裕福に暮らすことも容易いことです。心底敬服致します。令妃(れいひ)様と義兄妹になられるとはお目が高いです。令妃(れいひ)様にあやかって一気に出世ですね。」
小全子(しょうぜんし)は言いました。
「伝言はそれだけか?よく思い出せ。」
袁春望(えんしゅんぼう)は小全子(しょうぜんし)を抑えつけると小刀を突き付けて脅しました。
「そういえば令妃様から預かった履物がございます。令妃様が円明園で渡し損ねたそうです。」
小全子(しょうぜんし)は肝を冷やしながら懐から履物を差し出しました。
「よく聞け。延禧宮(えんききゅう)で自分の地位を奪われるのが怖いのだろう。しらじらしい芝居はやめろ。出て行け!」
袁春望は小全子を脅かしました。
小全子が去ると袁春望は履物に刀を突きたて金子をひっくり返して怒りました。
延禧宮(えんききゅう)。
太監は瓔珞(えいらく)に明日陛下が乗馬の練習にお誘いになっているので準備が出来ましたと言いました。皇帝陛下が令妃(れいひ)と一緒に木蘭囲場(もくらんいじょう)に行くので乾隆帝が瓔珞(えいらく)に乗馬を教える予定になっていました。
「狩りなんて一緒に行くわけないでしょ。断ってきてよ。」
瓔珞は太監に言いました。
太監は陛下の誘いなので自分からは断れないと答えました。
「乗馬?面白そうね。明日陛下が私に乗馬を教えると皆に触れ回って!」
瓔珞(えいらく)は言いました。
夜の純妃(じゅんひ)の宮。
愉妃(ゆひ)珂里葉特(けりえて)氏は純貴妃(じゅんきひ)から第五皇子のために最高の人参を貰いました。愉妃(ゆひ)は皇子の咳は川貝(せんばい)で治しているのでと固辞しました。
純貴妃(じゅんきひ)は普通の咳ではなく肺が弱っているので症状に合う人参を選んだので使って欲しいと言いました。
愉妃(ゆひ)は跪いてお礼を言いました。
玉壺(ぎょくこ)は乗馬の件を持ち出しました。
純貴妃はもう休みたいと言いました。
「失望させないでね。」
純貴妃は愉妃に言いました。
日中の紫禁城の馬場。
乾隆帝は瓔珞を一人で馬に跨らせました。
「陛下ぁ。」
瓔珞は馬上でへっぴり腰になっていました。
李玉(りぎょく)は瓔珞を乗せた馬の手綱を引っ張りました。
「朕が最も愛する汗血馬だぞ。ふつうは誰も乗れないぞ。」
乾隆帝は瓔珞の後ろに跨りました。
海蘭察(ハイランチャ)は嬉しそうな明玉(めいぎょく)をちらりと見ました。
明玉は誇らしげに瓔珞の努力を称えて海蘭察に自慢しました。
瓔珞は馬に慣れて楽しそうに振舞いました。
「次は一人で乗れ。李玉。令妃におとなしい馬を用意せよ。朕は手を貸さぬからな。」
乾隆帝は言いました。
太監が別の馬を引いて来ました。
瓔珞は馬に乗ると一瞬はしゃぎました。しかし太監(袁春望?)の顔を見ると表情を引き締めました。瓔珞は馬の腹を蹴りました。
海蘭察(ハイランチャ)は部下から報告を受けました。
海蘭察(ハイランチャ)は乾隆帝に霍頓(フォトン)に傅恒(ふこう)大人(ターレン)が援軍に行って兆恵(ジョーホイ)将軍とともに五千の敵を打倒したと報告したが兆恵(ジョーホイ)将軍が落馬して脚を負傷したと報告し傅恒(ふこう)も行方不明になったと言いました。
「だから朕は警告したのだ。霍頓(フォトン)は狡猾ゆえ敵を誘導することに長けている。あれほど深追いしてはならぬと言ったのに。」
乾隆帝は言いました。
海蘭察(ハイランチャ)は傅恒(ふこう)にも目算があるかもしれないと言いました。
しばらくして瓔珞(えいらく)が乗った馬が言うことを聞かなくなりました。
「瓔珞!」
瓔珞は馬から放り出され、乾隆帝は落馬した瓔珞を受け止めました。
「瓔珞!太医!太医!」
乾隆帝は瓔珞をすぐに医者に診せました。
延禧宮(えんききゅう)。
葉天士(ようてんし)は瓔珞(えいらく)を診察すると右腕を骨折したと皇帝に報告しました。葉天士は痛みで眠れぬだろうが決して患部を動かしてはならないと言いました。
乾隆帝は明玉(めいぎょく)に令妃(れいひ)をしっかり世話するよう命じると部屋を出ました。
延禧宮(えんききゅう)の庭。
海蘭察(ハイランチャ)は乾隆帝に傅恒(ふこう)と兆恵将軍は再戦に供えていると報告しました。そして次に瓔珞が乗っていた馬の餌に異物が混入していたと報告しました。
「陛下がお体をはらねば令嬪様は頭から落ちて命が危ういところでした。」
海蘭察は言いました。
「上駟院(じょうしいん)の全員と管轄する大臣、員外郎(いんがいろう)や主事(しゅじ)たちも詳しく調べよ。」
乾隆帝は海蘭察に命じました。
「陛下。浙東(せっとう)の干ばつの件で軍機大臣(ぐんきだいじん)たちが話があるようです。ですが令妃(れいひ)様は・・・。」
李玉(りぎょく)は伺いを立てました。
「張院判(ちょういんはん)と葉天士を令妃に交代で付き添わせろ。目覚めたら報告せよ。」
乾隆帝は命じました。
乾隆帝の執務室。
八人の軍機大臣(ぐんきだいじん)たちが集まりました。
乾隆帝は和親王に干ばつについて尋ねました。
弘昼(こうちゅう)は税金が集まらないので納税を赦免してはどうかと提案しました。
乾隆帝は免除だけでなく民の不安を和らげるため九日に黒龍潭で祈祷を行い刑部尚書(けいぶしょうしょ)に命じて罪の軽い者の刑をさらに軽くすると言いました。
別の大臣は、直隷 総管の方観承(ほうかんしょう)の訴えでは地方の東光(とうこう)と武清(ぶせい)、山東(さんとう)済南(さんとうさいなん)など四十三県で虫害が発生して今年の被害は深刻になると報告しました。
李玉(りぎょく)は皇帝に合図を送りました。
さらに別の大臣は雲南総督の碩石(ソーセ)の密告によると、何者かが翰林院(かんりんいん)孫嘉淦(そんかきん)の詩を広めて陛下の中傷を広めていると報告しました。
乾隆帝は秘密裏に調査して怪文書の真相を突き止めるよう命じました。虫の件については直隷や山東だけにとどまらないので各地の総督と巡撫(じゅんぶ)に調査させ兆しがあれば報告するよう命じました。
夜の延禧宮(えんききゅう)。
乾隆帝は瓔珞(えいらく)を見舞いに来ました。
瓔珞(えいらく)は目を覚ましていました。
「朕を赦せ。乗馬などさせるべきではなかった。だがもう心配いらぬ。朕がそばにいる。」
乾隆帝は言いました。
「これは陰謀です。誰かが私を殺そうとしたのです。」
瓔珞は言いました。
「瓔珞。これは事故だ。不吉な話はするな。」
「陛下。瓔は陛下に助けてもらわねば首の骨が折れていました。」
「朕が悪かった。朕のせいで怖かっただろう。」
「もしもいつか黒幕が見つかったら陛下は裁いてくださいますか?」
「必ずだ。朕が裁きを下す。」
乾隆帝は痛む腕を押さえて部屋から出て行きました。
養心殿。
乾隆帝の衣に血がにじんでいました。
「延禧宮(えんききゅう)は敵が多いゆえ黙っていたが忙しくて忘れていたのだ。手当せよ。止血薬を持ってこい。」
乾隆帝は李玉(りぎょく)に命じました。
李玉は泣きながら薬を取りに行きました。
感想
瓔珞(えいらく)49話の感想です。清蓮(せいれん)が亡くなってしまい傅恒(ふこう)は尼寺に爾晴(じせい)を追いやることにしました。あの時代に離縁状なるものがあったのか微妙なところですが、七去の話が出て来るとは傅恒(ふこう)も漢文化を尊重しているみたいですね。でもドラマなので満州族は満州族で独特の結婚のしきたりがあったかもしれないのでかなり漢人の文化に脚色されているかもしれません。
あの傅謙(ふけん)という男は切れ者かと思ったらただの居候のダメ男だったみたいですね。見た目が寡黙なので切れ者の役かと思っていましたが・・・。ただの分別のない男でした。
令妃(れいひ)となった瓔珞(えいらく)はどれほどのお給金を与えられるようになったのでしょうか。嫻妃(かんひ)は弟が投獄された時に「銀子」が足りないと言って焦っていました。令妃(れいひ)は「金子」を袁春望(えんしゅんぼう)に贈ってこれまでのことを慰めようとしたのに・・・どうやら気持ちを受け取ってもらえなかったようです。
瓔珞(えいらく)に暴れ馬を渡したのは、やはり袁春望(えんしゅんぼう)だったのでしょうか?笠を伏せていたので一時停止ボタンを押して見ても誰だかわかりませんでした。
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